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ホーム > 海外医療情報 > BSE(牛海綿状脳症)について

BSE(牛海綿状脳症)について

■経緯

1986年
英国で初めて本疾病が確認される。
1987年~
その後、アイルランド、ポルトガル、デンマーク、ドイツ、と被害が拡大して行き、現在までに欧州のほぼ全域に渡って感染牛が発見されている。
2001年 9月
日本で初めてBSE感染の牛が確認される。
(以後2004年3月迄にBSEと確認された牛は計11頭)
2003年12月
米国で初めてBSE感染の牛が確認される。
(その後の調査でこの感染牛はカナダから輸入されたものと報告されている)

■BSE(牛海綿状脳症)とは

(Bovine Spongiform Encephalopathy)
別名「狂牛病」とも呼ばれ、牛に発生する病気です。

症状:
脳の組織にスポンジ状の変化を起こし、攻撃的あるいは沈鬱状態となり、体重減少、異常姿勢、強調運動失調、麻痺、起立不能等の症状を示します。
(遅発性かつ悪性の中枢神経系の疾病です)
潜伏期間:
2~8年程度で、発症すると消耗して2週間から半年ぐらいの間に死亡します。
(英国では3~6歳牛が主に発症しています)
原因:
脳などの神経組織や腸などに存在する「プリオン」と呼ばれるタンパク質が異常化するためとされています。
牛が異常型プリオンを含む餌などを摂取すると、それが脳に達して元々脳内に存在するプリオンを次々に変性させるため、異常プリオンが脳に蓄積し2~8年の潜伏期間を経てBSEの症状が出ます。
(BSEは、空気感染や通常の接触による感染はしないと考えられています。)

■BSEの発生と拡大について

BSEは1986年代に英国で初めて発見されました。
羊の残骸から製造された肉骨粉を牛の飼料として使ったために、羊の「スクレイピー」という病気が、何らかの変化を受けてBSEが発生したという説と、牛に自然発生したという説とがあります。
しかしいずれにせよ、広がったのはBSEに感染した牛から作られた肉骨粉が飼料として牛に用いられたためです(経口感染)。
(牛同士が接触したり、空気を介して移ることはありません)

■肉骨粉について

動物(羊や牛など)の死体や、くず肉、骨などから脂肪(ローソクや石鹸の原料)を抜き出した後の残りカス(まだタンパク質やミネラルなどの栄養素が豊富に含まれている)を粉状にしたものが肉骨粉で、飼料に添加され使用されています。
プリオンは神経組織や内臓などくず肉として扱われる部分に多く含まれるので、異常プリオンもそのまま肉骨粉に混入してしまいます。
この肉骨粉の使用は1920年代に英国で始まりましたが、当初は処理の際、高温で長時間加熱し更に有機溶媒を使って抽出していたので、異常プリオンの多くは活性を失い、牛が食べても発病しませんでした。
しかし、1980年代にコスト減のため処理方法が大きく変わり、加熱条件が緩やかになり有機触媒も使われなくなり、異常プリオンも活性を持ったまま飼料に添加されるようになったため、急速に病気がほかの牛にも広がっていったと考えられています。

■人への感染について

これ迄BSEが人に感染したという直接的な証明はなされていません。
しかし、人の病気でBSEと同じ様に、脳の組織にスポンジ状の変化を起こす「新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病」があり、この病気はBSEが原因ではないかとされています。
(BSE感染によることを示唆する実験結果が蓄積してきています)
では、人にはどのようにして感染するかというと、これは牛肉の中でも異常プリオンが集中する「特定危険部位」を食べたことに起因するのではと考えられています。

>>>新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病について(BSE関連情報)

■牛肉を食べても大丈夫かどうか

筋肉は「特定危険部位」ではないとされており、安全性に問題はないとされています。
牛乳、乳製品も乳はこれらの病気は伝達しないとされており、安全と考えられています。
(動物実験等でも確認されているようです)
しかし、牛の解体時に「背割り」と呼ばれる、脊椎を中心として2つに裁断する過程で、筋肉の部分にも脊髄が付着する可能性は否定できません。
(但し、国内では脊髄は取り除かれて洗浄されているので、感染リスクは低いと考えられています)

■牛肉の「特定危険部位」について

国際獣疫事務局(OIE)は「脳、眼、脊髄、回腸遠位部」を指定しています。
(回腸遠位部とは小腸の後半部分の盲腸や結腸に近い1/3ぐらいの部分)

(参考1)
EUでは以下のように特定危険部位の指定と部位別の感染性を分類しています。

EUの指定する牛の特定危険部位

1歳以上の牛
脳、眼を含む頭蓋骨、扁桃腺、脊髄
全年齢の牛
十二指腸から直腸までの腸

EU医薬品審査庁による臓器の分類
高度感染性
脳、脊髄、眼
中等度感染性
回腸、リンパ節、近位結腸、脾臓、扁桃、硬膜、松果体、胎盤、脳脊髄液、下垂体、副腎
低度感染性
遠位結腸、鼻粘膜、末梢神経、骨髄、肝臓、肺、膵臓、胸腺
検出可能な感染性なし:
凝血、糞便、心臓、腎臓、乳腺、乳汁、卵巣、唾液、唾液腺、精嚢、血清、骨格筋、睾丸、甲状腺、子宮、胎児組織、胆汁、骨、軟骨組織、結合組織、毛、皮膚、尿
(参考2)
米国、EU、日本に於けるBSE対策
特定危険部位の除去
米国:
生後30ケ月以上
EU:
生後12ケ月以上
日本:
全ての年齢

検査体制
米国:
4万頭/0.1%検査
EU:
生後24ー30ケ月以上/プリオン検査
日本:
全ての年齢/100%検査

■参考ホームページ