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旅行者下痢症について

1.旅行者下痢症とは

「旅行中、或いは帰国10日以内に、1日3回以上の下痢が起こった状態」で、多くの場合腹痛を伴います。
また、病気によっては、悪心、嘔吐、発熱、血便が見られる場合もあります。症状はほとんどの場合、1週間以内に軽快しますが、10%のひとは1週間以上、2%の人は1ヶ月以上症状が続きます。
また、20%の人は旅行中1~2日間のベッド上安静を強いられます。

2.原因

A.「病原体の関与しない一時的な胃腸障害による下痢症」

(原因) (理由)
日本の軟水に対して、海外では硬水(ミネラル分を多く含む)のところが多くあります。ミネラルは腸を刺激し、人によっては下痢を起こします。
油や香辛料 エスニック料理に多く使われている強い香辛料や変性した油は、腸を刺激し下痢を引き起こします。
環境の変化 腸の動きは、神経系によりコントロールされています。急激な環境の変化による肉体的疲労や精神的ストレスは、腸運動の調整機能に変調をきたしやすくなります。
抗生剤 不用心に抗生剤を飲むと、腸内細菌叢に変化をきたし、下痢を起こしやすくなります。

B.「細菌による下痢症」

3.予防法

旅行者下痢症の多くは、水、食物からの感染です。
予防のためには、病原微生物で汚染された飲食物を摂取しないことです。
水道水などの生水は絶対に飲まないようにし、生野菜も避けた方が無難です。
肉類、魚介類は火の十分に通ったものを食べるようにします。果物は皮をむいていないものは安全ですが、 表面に傷のあるものは避けたほうがよいでしょう。

4.治療法

多くの急性期死亡は脱水が原因です。
旅行者下痢症で最も大切なことは、失われた水分を速やかに補給することです。
また、下痢によりミネラル分も多く失われるので、ミネラルの補給も必要です。
食事は腸に与える負担が少ない消化のよいものを摂取し、硬い料理や香辛料、乳製品は
腸への刺激が強いので、便が正常に戻るまでは避けるようにします。
抗生剤や下痢止め薬は症状や病気を悪化させることがあります。
乳酸菌製剤(ビオフェルミンRなど)は予防にも治療にも有効です。
症状が治まらないときは必ず医療機関に相談することが大切です。

■参考文献

「アジア旅行者のための感染症」(連合出版)