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ニュースレター(機関紙)

健康コラム―中国人の生活の知恵(22) 「連載を終えるにあたって」
NL11050102
健康、中国


健康コラム―中国人の生活の知恵(22)
「連載を終えるにあたって」


北京二十一世紀病院(旧:北京グローリークリニック)
院長 朴順子

来日した中国の温家宝総理は、宮城県と福島県の避難所を訪問して東日本大地震の被災者を見舞った後、韓国の李明博大統領とともに日中韓首脳会談に出席するため東京へ向かうという異例の強行スケジュールをこなしました。今回の被災地訪問は、最終的には温家宝総理が自ら決断していたことがメディアの取材で明かされました。前回のコラムで、宮城県女川町の水産加工会社役員が中国人女子研修員を大津波から救うために自分が犠牲になったことを紹介しました。5月21日、仙台空港に到着したばかりの温家宝総理は宮城県名取市で大津波の被災現場を視察した後、「亡くなった佐藤充さんは、周りで助けを求めているのが何国人かとっくに念頭になく、彼には誰もみな友だちであり、肉親だった。彼のこのような正義の行動を、私は高く誉め讃えたい」と記者団に語りました。

 福島原発の核汚染がまだ終息しないなか、中韓両国首脳が宮城・福島両県の被災地を訪問したというニュースは、被災者をはじめ日本の人々にとって大きな励ましとなっただけでなく、私たち日本で暮らしている華人・華僑にとっても大いに心が慰められる出来事でした。この数年来、日本と中国という二つの国の間ではさまざまな問題が絶えず起こり、そのたびに双方の国民感情の悪化が心配されてきました。そうしたときに、世論の動向に大きな影響力を持つ国の指導者が危険を顧みず相手国の被災地に足を踏み入れることは、何よりも強い友情のメッセージとなったに違いありません。

私は20年前に、日中医学交流センターという民間団体を立ち上げ、両国の間の医学・医療交流を続けてきました。設立時には多くの日本の方々に助けられました。市川第一病院院長だった故一宮勝也先生は自ら初代会長を引き受け、会の事務所を提供してくださいましたし、元衆・参議院議員の故宇都宮徳馬先生は名誉会長を快く承諾され、物心両面から惜しみなく会を支えてくださいました。数え上げればきりがありません。また、中国側でも、日本にこよなく親しみを感じる多くの医療関係者が、日中の医学・医療交流を熱心に支持し、協力してくださいました。

お陰さまで、設立以来20年の間に、日中医学交流センターは実に多くの仕事をすることができました。そうした実績によって、中国衛生部をはじめ各省・市・自治区の衛生庁(局)、中華医学会、中華予防医学会、中国医師協会、中国女医会など各方面と密接な信頼関係を保ち続けています。また当センターは衛生部直属中日友好病院の駐東京事務所も代行しています。毎年、来日する5~600人の病院長や各科専門医師ら医療関係者の医療機関見学や交流の手配を引き受け、中国国家専家局から『国際人材交流海外研修基地』の資格を認定されています。

一方、この20年の間には、日本に常住する中国人・華人・華僑が60万人にも増えました。同時に、日本から中国へ赴任する企業駐在員とその家族の人数も飛躍的に増加し、十万人をはるかに超える規模となっています。「中国語で受診できるクリニックを」という強い要望に応えて、2007年には東京の代々木駅前に『日中友好医院』を開設しました。開業後、中国人ばかりでなく、帰国した日本人残留孤児の方々からも感謝の声が寄せられたことは望外の喜びでした。
 
これらの活動を通じて私が深く実感したのは、日中両国が不和になればお互いが傷つくだけであり、どんなことがあっても友好を続けなければならない、それには具体的で実質のあることを実践する以外にない、ということでした。そうした実践の積み重ねを通じて、両国の医療人の相互信頼関係が深まり、人間同士の絆を確かめ合うことができたのです。

このように皆さまに支えられて、今年5月に北京市衛生局から正式な『北京二十一世紀病院』の営業許可がおり、新築の日本大使館ビルの真向かいに開業いたしました。前身である「北京グローリークリニック」と比べて格段に規模も大きくなり、設備も完備されて、北京に住む日本人をはじめ各国の人々に安心で安全なクオリティの高い医療を提供できるものと自負しています。とくに日常の健康管理と健診には力を入れていますので、みなさまの「かかりつけ医」としてお役に立ちたいと願っております。

このコラムも今回で22回目になりますが、連載を終えるにあたって、これまでご愛読いただいた皆さまに深く感謝いたします。




◇編集部より◇2009年7月よりコラム「中国人の生活の知恵」を開始しました。中国四千年とも五千年とも言われる長い歴史の中で培われた先人の深い知恵と最新の医学情報に基づいた、日々を健康に過ごすためのアドバイスを北京二十一世紀病院(旧名:北京グローリークリニック)(http://www.glory-clinic.com/)朴院長にたくさん教えていただきました。時には料理のレシピもあり、楽しんでいた読者も多かったのではないでしょうか。朴先生、ありがとうございました。
読後の感想などを受け付けますのでニュースレター連絡コーナーhttp://www.jomf.or.jp/ninq/index.htmlからご連絡お願い申し上げます。