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ニュースレター(機関紙)

健康コラム―中国人の生活の知恵(19) 「薄着」は健康によいか?
NL11010106
健康、中国

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健康コラム―中国人の生活の知恵(19) 「薄着」は健康によいか?

北京グローリークリニック
院長 朴順子

一年の計は元旦にあり、とよく言われますが、皆さんの今年の抱負は何でしょうか?何であれ新しい一年をまた健康に過ごせれば、それに越したことはありませんね。
さて、「新年」を「新春」ともいいますが、これは過去の「農暦」(旧暦)にもとづく言葉で、「太陽暦」(新暦)で暮らしている私たちには、実際はこれからがいよいよ一年で一番寒い季節に入るので、防寒対策の本番到来というわけです。

ところで、皆さんはこの冬の季節を「厚着」で過ごされますか?それとも「薄着」で過ごされますか?
日本では一般的に冬を「薄着」で過ごしたほうが健康的である、と言われているようですが、中国では冬の季節を過度な「薄着」で過ごせる人はどちらかといえば「熱症」型であり、それが他に比べとくに良いという言い方はされません。基本的には、中国医学は常に「中庸」を求めています。
ただ、「熱症」の対極にある「寒症」の人には新陳代謝が衰え勝ちな、いわゆる虚弱体質の傾向が見られることから、一見すると健康そうに見える「熱症」型がもてはやされるということなのかもしれません。
中国の北京を含む北方地域では、少し前までは冬ともなれば外出時には人民服の内側に何枚もの下着とセーターを重ね着し、その上から分厚い外套をはおるといった格好が一般的でした。やはり、寒い季節には厚着で対抗するのが一番ということでしょう。

中国は長江を境にして北側を北方、南側を南方とし、それぞれの気候や風土の違いによって生活習慣が大きく二つに分かれます。冬の暖房でも、北方では11月から翌年の3月までスチーム暖房が整っていて、戸外が凍りつくような寒さでも室内では薄着で過ごせますが、南方ではこうした設備がないので室内でも厚着をすることに慣れていました。もっとも最近では住宅政策が大きく変わり、公共住宅の賃貸から個人によるマンション購入への転換が進んで、エアコンなどの冷暖房器具を自分で設置する住宅が増えてきていますが・・・。
近年、こうした生活スタイルの変化に伴って、とくに街を歩く若い女性の「薄着」が目立ちます。最近は若い男性にまでそれが伝播し、薄着する男性も見られるようになってきています。こうした若者たちは体温を維持するために、肉類を中心としたより高カロリーの食事にシフトし、その結果、以前には見られなかった生活習慣病を発症させたり、過度の暖房にたよったりといった(地球環境にとっても)悪循環が始まっています。
あまりやせ我慢をせず、「寒ければちゃんと着る」ほうが、人にも地球環境にも優しいのかもしれませんね。





◇編集部より◇2009年7月よりコラム「中国人の生活の知恵」を開始しました。中国四千年とも五千年とも言われる長い歴史の中で培われた先人の深い知恵と最新の医学情報に基づいた、日々を健康に過ごすためのアドバイスを北京グローリークリニック(http://www.glory-clinic.com/)朴院長がお届けします。読後の感想、意見、質問および今後取り上げて欲しい話題のリクエストなどを受け付けます。
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