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ニュースレター(機関紙)

健康コラム―中国人の生活の知恵(16) 秋から冬へ向かう季節の健康法
NL10100106
健康、中国


健康コラム―中国人の生活の知恵(16)
秋から冬へ向かう季節の健康法


北京グローリークリニック
院長 朴順子

陰暦では一般に10月23日が24節気中18番目の「霜降(そうこう)」で、秋の節気の最後にあたります。この日から15日後が「立冬」ですから、ちょうど晩秋から冬へ向かう境目といえます。この季節は、気候が寒冷に変わり、朝夕の露が凍って霜が降りることから「霜降」という名がついていますが、霜に覆われた野菜の味は格別です。
さて、この自然界の変化に私たちはどう順応したらよいのでしょうか。

一、 中国伝統医学の見方
この季節は脾臓(中国伝統医学の理論では飲食物の分解排泄及び水分代謝を司るものとされている)の活動が旺盛なために胃病を起こしやすく、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などが再発しやすいとされています。またこの時期には、手足や背中が冷たくなりやすいのですが、これは体内の気や血が寒さのせいで循環不良となるために起こります。その日の天気に応じて着衣を加減し、寒気や熱気が体内に入りこむのを防ぐことが必要です。

二、 肺の養生が第一
昔の人は、肺は「わがままな臓器」だと考えていました。つまり、肺は寒さにも暑さにも弱く、湿気が高過ぎても低過ぎても問題を起こしやすいのです。気候の変わり目にはとりわけ肺に気をつけることが大切です。
① いちばん簡単な方法は水をよく飲むこと
乾燥する季節ですから、人の体も大量の水分を失いがちです。ですから、ほかの季節よりも毎日500ミリリットル以上は多く水を飲むようにして、肺と呼吸器官が適度に湿潤な状態を保つようにします。また、コップに熱湯を注ぎ、鼻を近づけて水蒸気を肺まで吸い込む方法も効果的です。朝晩2回、毎回10分ぐらいでよいでしょう。
② でも、水を飲むだけでは不十分です
肺は寒さにとても弱い臓器なので、冷たいものを食べたり飲んだりすることは極力控えましょう。また、葱や生姜、ニンニク、ニラ、胡椒など刺激が強い食品や、唐辛子、揚げ物、お酒、乾いたスナック菓子などはできるだけ少なくし、代わりに酸味のある果物や野菜を多く食べるようにしましょう。
③ まめにお風呂に入ること
体を内側から守るのと同時に、外側から守ることも必要です。そのひとつはこまめに入浴することです。入浴は、血液の循環を良くし、肺と皮膚の気血の流れをスムーズにしてくれます。
④ 早寝早起きを心がけましょう
夏は睡眠不足や眠りの浅さに悩まされがちですが、秋は体内の“陽気”が外へ漏れやすいので、睡眠の仕方の調整により気を配る必要があります。早寝早起きは肺機能を活性する効果があり、呼吸器系のトラブル予防にもなりますから、日常生活のリズムを適度に調整するよう心がけましょう。

三、 適度の運動
丈夫な体と健康を保つ最もよい方法は運動です。トレッキングや自転車旅行などはいずれも健康を保つためのすぐれた有酸素運動です。体を鍛えるとともに、屋外の新鮮な空気をたっぷり吸うことは健康にたいへん役立ちます。寒さに向かうこの季節は身体の柔軟性や筋肉の伸縮能力が低下しますから、急に激しい運動をすると筋肉や腱を傷つけがちです。また気温が変化しやすいので、太極拳や体操、ジョギングなどの緩やかなスポーツであれば、汗をかきすぎて風邪を誘発するようなことも避けられます。汗をびっしょりかくまで運動を続けず、体が熱くなってもまだ汗をかくほどでないぐらいで止めておきましょう。

四、 体によい食事
梨、びわ、パイナップル、蜂蜜、胡麻、乳製品などはいずれも、この季節に適した食品です。
つぎにご紹介するお粥なども季節にふさわしい健康食ですのでぜひお試しください。
レンコンとお米の粥:レンコン10グラムを水洗いしてから細かく切り、米50グラムほどと一緒に煮ます。よく煮えたら、蜂蜜を適当に加えます。
ヤマイモとお米の粥:ヤマイモ100グラム、米50グラム。ヤマイモは水洗いしてから適当に切り、よく洗った米と一緒に煮ます。1日分、2回に分けて食べます。
干しナツメとシロキクラゲのスープ:シロキクラゲは水に浸けてもどします。干しナツメ10粒と適量の水を加えて1~2時間ほど煮てから、砂糖か氷砂糖を適量加えて食します。
ユリ根の粥:ユリ根50グラム、うるち米60グラム。先にユリ根とうるち米をよく洗って鍋に入れ、水を加えてとろ火で煮込みます。ユリ根とうるち米がよく煮えたら適量の砂糖を加えて食します。このお粥は、中高年の方や病後で体力のない方、不眠症の方などに好適です。また、このお粥にシロキクラゲを加えれば肺を丈夫にしますし、緑豆を入れれば体熱を下げのぼせや発熱の原因を取る効果もあります。



最後にお知らせを一つ。
日本語で受診できるクリニックとして北京在住の日本人の皆さまから親しまれてきた「北京グローリークリニック」は先月、中日青年交流センター内に新築された「二十一世紀大厦」の1階と2階の2フロア(北京市朝陽区亮馬橋路甲40号、TEL:010-8444-6168(代表))に移転しました。医療部(外来診療)、健診部、歯科医療部、臨床検査部が設けられています。真向かいには日本大使公邸と日本大使館新ビルディングがあり、北京の新しいビジネス街として注目されている地区です。医療器械もスタッフも格段に充実させて新しく生まれ変わりました。これまで同様に皆さまの健康をまもるパートナーとしてご利用ください。





◇編集部より◇2009年7月よりコラム「中国人の生活の知恵」を開始しました。中国四千年とも五千年とも言われる長い歴史の中で培われた先人の深い知恵と最新の医学情報に基づいた、日々を健康に過ごすためのアドバイスをお届けします。読後の感想、意見、質問および今後取り上げて欲しい話題のリクエストなどを受け付けます。
ニュースレター連絡コーナーhttp://www.jomf.or.jp/ninq/index.htmlからご連絡お願い申し上げます。

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