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ニュースレター(機関紙)

健康コラム―中国人の生活の知恵(7) お茶と健康
NL10010106
健康、中国


健康コラム―中国人の生活の知恵(7) お茶と健康

北京グローリークリニック院長
朴順子

お茶は嗜好品でもあるだけに好みが偏りがちになりやすいのですが、じつは季節や身体の状態に応じて飲み方を変えることが大切です。理にかなった飲み方をすれば、お茶は百に一つの害もありません。しかし、理に合わない方法だと健康をそこないかねません。みなさんのお茶の飲み方はどうでしょうか。おいしくお茶をいただきながら身体にもよい飲み方を知っておいてください。今回はお茶と健康についてお話ししてみましょう。

お茶は、製茶法の違いによって、涼性と温性の二つのタイプに分かれます。のぼせやすい体質の人は涼性のお茶を飲むべきですし、冷え性の人は温性のお茶を飲まなくてはなりません。
夜に飲むお茶は紅茶がいちばん適しています。緑茶は不発酵茶に属し、カテキンやタンニンなどのフラボノイドを多く含んでいるため刺激性が強いのですが、紅茶は発酵茶なので刺激が弱いという特徴があるからです。とくに胃腸の弱い人は紅茶にミルクを入れて飲めば胃を暖める効果もあります。
ふだん興奮しやすい人やデリケートで寝つきがよくない人、身体の弱い人などは、できるだけ夜のお茶をひかえるか、或いは少な目にするのがよいでしょう。
夜にお茶を飲むときは茶葉を少なめに入れ、お茶が濃すぎないようにして、できれば夕食後に飲むようにします。空腹時にお茶を飲むと、胃液の分泌が抑えられて消化に悪く、ひどい場合には動悸がしたり、頭痛になったりといった“お茶酔い”の症状を起こすことがあります。



お茶の飲み方、八つの間違い
一.新茶を好んで飲む
製茶して間もない新茶は、未酸化のフラボノイド類やアルデヒド類、アルコール類を多く含んでいるため、人の胃腸粘膜に強い刺激作用があり、胃病を誘発しやすいのです。ですから新茶は控えめにし、とくに製茶して半月たらずの新茶は飲まないことです。
二.
一煎目のお茶を飲む
茶葉は栽培と加工の過程で農薬などの有害物質の汚染を受けており、茶葉の表面にはいくらかの残留物が残っています。ですから一煎目は洗浄のためとして、飲まないようにするべきです。
三.空腹で飲む
空腹でお茶を飲むと、胃液が薄められ、消化機能が低下するうえ、水分の吸収率が高くなるので、茶葉に含まれる不適当な成分が大量に血中に入ることになり、目眩や動悸、手足の脱力感などの症状を引き起こします。
四.
食後にお茶を飲む
茶葉には大量のタンニンが含まれています。タンニンは食物のなかの鉄分と反応して、非溶解性の新しい物質をつくりますが、この状態が長く続くと体内の鉄分が不足し、場合によると貧血症を誘発します。食事をして1時間ぐらい経ってからお茶を飲むようにするとよいでしょう。
五.発熱時にお茶を飲む
茶葉に含まれているカフェインには体温を高める作用があります。発熱した病人がお茶を飲んだ場合にはますます熱が上がることになりますから気をつけましょう。
六.
潰瘍のある人がお茶を飲む
茶葉に含まれているカフェインは胃酸の分泌を促進するため、胃酸の濃度を高め、胃潰瘍や胃穿孔を誘発することがあります。
七.
生理時にお茶を飲む
生理の期間中にお茶、とくに濃いお茶を飲むと、月経前症候群(PMS)を誘発したり、あるいはひどくしたりすることがあります。ある研究によると、お茶を飲まない人と比べた場合、お茶をよく飲む人は月経前緊張症にかかる確率が3.4倍になり、お茶を毎日4杯以上飲む人は4倍になるそうです。
八.きまったお茶だけを飲む
一年のうち四季と節気ごとに気候が変化します。それに応じてお茶の種類を替えるのがよいでしょう。春にはジャスミン茶が適しています。ジャスミン茶は冬を越して身体の中に溜まった寒気を体外に出し、体内に陽気が生まれるのを促してくれます。夏には緑茶がよいでしょう。緑茶のもつ苦味と冷気は熱を冷まし、暑さをしのぎ、体内を解毒して、胃腸の働きを強め、また消化を促し、下痢や皮膚のできものの感染を抑えてくれます。秋はウーロン茶が好適です。ウーロン茶は性質が寒くも熱くもなく、体内に溜まった余熱をすっかり取り去り、頭をすっきりさせて気分を爽快にします。冬には紅茶が合います。紅茶は甘みがあり性質が温かで、蛋白質も豊富なので、ある種の強壮効果があります。


緑茶の正しい淹れ方
1. 緑茶を淹れるときは、湯温を80℃から90℃前後にします。粉茶であれば、熱湯を40℃から60℃前後に冷ましてから注いで飲みます。分量は粉茶2グラムに対してお湯450ccです。
2. 茶葉にお湯を注いだ後の1煎目は飲まないようにし、軽く揺すって捨てます。
3. お茶を淹れたら30分から1時間以内に飲みきるようにします。時間が経つとお茶の栄養分が不安定になるためです。
4. 粉茶は濃過ぎないようにします。濃いお茶は胃液の分泌に影響を与えるので空腹時にはできれば飲まない方がよいのです。


【参考:裏千家ホームページ「お茶のいろいろ」より引用】
今日一般に飲まれているお茶は大きく分けて4種類あります。すべて、ツバキ科の常緑低木樹(じょうりょくていぼくじゅ)の茶の葉から作りますが、栽培(さいばい)する土地・方法、製茶の方法によって変わります。生の茶葉にはタンニンという酵素(こうそ)が含まれています。これを酸化発酵(さんかはっこう) させる強さや時間、順番などを変えることで、茶の仕上がりが変わってきます。発酵によって葉緑素(ようりょくそ) が分解されて紅茶になります。すなわち発酵が強いほど、茶褐色(ちゃかっしょく)になるのです。

発酵茶(はっこうちゃ):茶の葉を室内発酵させてもむことにより、充分にしおれさせ酵素を働かせて加工します。 紅茶が代表的なものです。


不発酵茶(ふはっこうちゃ):蒸したり、炒(い)ったりして熱で酵素を破壊し、発酵を止める加工をします。 これによって緑色が残ります。日本で飲まれる緑茶や中国の龍井茶(ロンジンちゃ)などがあります。


半発酵茶(はんはっこうちゃ):茶の葉を日干(ひぼし)発酵して水分を除き、しおれさせ酵素を活性化した後、かき回しながら室内発酵させて香りを造ります。 それを釜炒り(かまいり)して、酵素を途中で破壊し、発酵を停止させます。ウーロン茶が代表的なものです。


後発酵茶(こうはっこうちゃ):茶の葉を蒸して酵素を破壊した後、コウジカビ等の菌類で発酵させて加工します。 中国の雲南省(うんなんしょう)で作られる特殊な茶です。プーアル茶があります。


その他:中国の固形茶(こけいちゃ)、ジャスミン茶や玄米茶等のように茶の葉に手を加えたものや香り付けをした茶があります。 なお、麦茶、どくだみ茶などは茶の字が使われていますが、茶の葉から作られたものではありません。

※ 発酵とは 酵母(こうぼ)・細菌などの持つ酵素によって、糖類のような有機化合物(ゆうきかごうぶつ) が分解して、アルコール・有機酸(ゆうきさん)・炭酸ガスなどを生じる現象です。
※ 以上の分け方の他に、中国茶の場合は色の違いによって青茶(チンチャ)、緑茶(リュウチャ)、 黒茶(ヘイチャ)、紅茶(ホンチャ)、黄茶(ホアンチャ)、白茶(パイチャ)と分けることもあります。








◇編集部より◇2009年8月よりコラム「中国人の生活の知恵」を開始しました。中国四千年とも五千年とも言われる長い歴史の中で培われた先人の深い知恵と最新の医学情報に基づいた、日々を健康に過ごすためのアドバイスをお届けします。読後の感想、意見、質問および今後取り上げて欲しい話題のリクエストなどを受け付けます。
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