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ニュースレター(機関紙)

海外メンタルヘルスの現場から(78)海外赴任者のストレス~海外医療情報交換会を通して感じる各企業の取り組み
NL09110102
メンタルヘルス、海外赴任、ストレス

海外赴任者のストレス~海外医療情報交換会を通して感じる各企業の取り組み

シンガポール日本人会クリニック
小川原 純子

2009年10月末に開催されたJOMF海外医療情報交換会では、「新型インフルエンザ」について、各企業の方々・産業医の先生方が熱心な話し合いをされていました。

政府を初めとした公的な機関が情報や対応方針を提供し、新しい疾患に対する「向き合い方」を示してきています。これを、大きな流れを作る「縦軸の勢い」としましょう。
これに対して、各企業の方々や診療所・クリニック・病院の医師や看護師が、日々の対応努力やその中で獲得する情報は、「横の広がり」という風に感じられます。「横の広がり」は、自分勝手では調和を乱します。この情報交換会や勉強会などを通して、情報の共有・経験の共有を基に、一定の同調した行動や行動のリズム・パターンを生み出してきているように感じられました。
縦と横が徐々に絡み合い、共通認識に基づいた大きな布地が織り出されてゆき、「新型インフルエンザ」という強敵にも、社会全体として打ち勝ってゆけそうな雰囲気を感じる情報交換会でした。

海外赴任者のメンタルヘルスについても、同じような流れが感じられます。数ヶ月で社会全体の対応を確立させるほどの早さはありませんが、ゆっくりと確実に、各企業の診療所や人事の方々、産業医の医師たちの努力や共通認識といった「横の広がり」を感じています。ただし、症例が個人的レベルで解決されることも多く、大きな災害や危機でもないかぎり、集団として情報を共有するということが難しいのも現状です。
個々の企業の活動が、バラバラな動きになってしまうことはもったいないことです。メンタルヘルスの症例は、真剣に向き合えば向き合うほど、担当者のエネルギーを消費するケースが多いものです。素晴らしい担当者に集まっていただいている情報交換会で、海外赴任者のメンタルヘルスについて、横の情報を共有できないものかと今回はしみじみと感じた次第です。

来年度は、こういった視点を持ったご報告が出来るように、活動してゆきたいと考えています。よろしくお願いいたします。