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ニュースレター(機関紙)

健康相談レポート~クアラルンプール「みんなのデンタルケア&子どもの健康相談2009」
NL09100109
歯科、小児科、相談

クアラルンプール「みんなのデンタルケア&子どもの健康相談2009」

当基金では、帯同家族として海外に渡航されたお子さん達に対するご両親の医療不安の解消、低減を目的として2001年にジャカルタでの小児相談を開始しました。その後、現地からの強い要望に基づき実施都市を拡大しました。また、小児に限らず一般も対象とした歯科、皮膚科等相談科目を拡大し、今年度は小児医療講演会を含めて8都市での相談会の実施を予定しています。クアラルンプールでは2002年から歯科相談を、2004年から小児相談を毎年実施し、現在では同日本人会の年中行事として定着し毎回、多数の方が相談に来られています。ちなみに、昨年今年ともに小児科、歯科合わせて約300名の方が参加されました。今年度のレポートが「クアラルンプール日本人会ニュースレター9月号」に掲載されましたので、KL日本人会のご厚意により先生方(歯科2名、小児科1名)のコメントをここに転載して紹介させて頂きます。同誌編集部の皆様に御礼申し上げます。
 
みんなのデンタルケア

北京天衛診所 田中健一
日本大学松戸歯学部 谷野 弦

2009年度のみんなのデンタルケアでは、述べ二百数十人を超える来場者を数え、クアラルンプール在留邦人の方々の、お口の中への関心が高いことがうかがえました。

今回は、お口の中のトラブルでよく見られる、「親知らず」についてこの場をお借りしてご紹介させていただきます。親知らずは、知歯や第三大臼歯、8番とよばれ、英語ではwisdom toothとも呼ばれています。その名のとおり、子が親元を離れ、親が知らないうちに生えてくるためこのように命名され、英語もほぼ同様で、世の中の分別がつくようになって生えてくる歯というようになっています。よって、親元を離れる、分別がつく時期として17~18歳ころに生え始めてきます(生まれつきない人もいます)。

通常、上あごと下あごの親知らずがまっすぐ生え、うまくかみ合い、上手に手入れが出来さえすれば問題になることは少なく、無理に抜く必要はありません。しかし、親知らずの生えるスペースが足りなくなり、斜めに生えたり、水平に生えたりして清掃が上手に出来ず汚れがたまり腫れたり、虫歯になったり等のトラブルを起こす原因となっています。不慣れな海外でのストレスや不規則な生活等でも腫れが増悪することもあります。また、親知らずが原因で、偏頭痛や、顎関節症になったり、歯並びに悪影響を及ぼしたりします。

親知らずに関する相談は「歯科口腔外科」を標榜している歯科医院または総合病院をお勧めします。抜歯の時期としては、若くて体力のある20代が最適で、骨の再生や傷の治癒も良好です。年齢を経ることで歯の根があごの骨と癒着したり、糖尿病や高血圧症等の全身疾患で抜くのにリスクを伴ったりする場合があります。親知らずの抜歯の際は、歯茎を切ったり骨を削ったりすることもあるため、小さな手術であり、担当の歯科医師と処置方針やリスク・予後についてよく相談の上、行ってください。


歯科相談:田中先生(左)と谷野先生(右)



子どもの健康相談

国立成育医療センター
舟橋敬一 

3日間で65人のお子さんを拝見しました。程度に関しては、健康だと思うけど来てみたという方から、ずっと気になっていた相談事項をお持ちの方まで様々でした。また、相談内容も多岐に渡りましたが、目立ったのは、喘息やアトピー性皮膚炎といったアレルギー性疾患。現在受けている治療でいいのか?と言うもの。熱性痙攣に関するもの。予防接種の相談。これは日本とマレーシアでのスケジュールが違うため、移動の時期によっては変則的になるものや、日本にないものをどうするかといった相談。精神、運動発達に関するもの、行動の問題などでした。

学童のお子さんの行動の問題を何件かいただきました。参考になる方もあるかと思いますので、コミュニケーションのアドバイスを書いておきます。

子どもは成長の要求が満たされるに従って、行動としては、甘え→自己主張→人のため→本来の目標への取り組みという変化が見られます。それぞれのステージで裏にある感情に応えていくと、そのとき欲しかったものが満たされて次のステージに進んでいくことができます。
一番下の甘えには不安な気持ちがあり、欲しいのは安心です。自分でできるでしょと言いたくなりますが、時には言われたことを手伝ってあげることも必要です。
次の自己主張の背後には孤独があります。必要なのは言葉で、怖いのは無視です。褒める必要はありませんので、とにかく言葉をかけてあげましょう。
人のためのステージは立派に見えますが、自分は無価値だというのが裏の気持ちです。感謝の気持ちを表して、役割としても必要であることを伝えてください。この流れは実は一方向ではなくストレス等で、上ったり下りたりします。下りてきたら、そのステージに応じた対応がその時必要なコミュニケーションです。

実は、大人でも同じで、家庭や職場で疲れた人がいたら、ステージが一つ二つ下がっているはずです。ぜひ試してください。


小児相談:舟橋先生