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ニュースレター(機関紙)

健康コラム―中国人の生活の知恵(1)夏を乗り切る八つの知恵
NL09070106
健康、中国


<新連載>
健康コラム―中国人の生活の知恵(1)夏を乗り切る八つの知恵


北京グローリークリニック院長
朴順子

皆さんが子どもの頃、身の回りのお年寄りからさまざまな暮らしの知恵を教わった経験はありませんか。その中には、健康の常識や飲食の注意など、季節に応じたノウハウがあったことでしょう。核家族化の進行につれて、お年寄りから直に教わることがしだいに少なくなり、今ごろはテレビやインターネットなどから大量の健康に関する情報が発信されていますが、その中から本当に役に立つ情報を取捨選択することはなかなか容易ではないようです。
古来「医食同源」の思想がある中国では、人々の毎日の営みの中から紡ぎだされた健康の知恵が綿々と伝えられ、今も活用されています。このコラムでは、その中のいくつかをこれからご紹介していきたいと思います。一回目は「夏を乗り切る八つの知恵」です。

1. 扇子――暑さをしのぎ右脳も活性化
うだるような暑さに思わずエアコンの温度を下げてしまいがちです。そんなとき、扇子(団扇)の効用を思い出してみては。扇子の風は柔らかで体にやさしく冷房病になる心配もありません。手を動かす動作自体が一種の運動となって、冷房の効きすぎからくる上半身の痺れや痛みをやわらげ、肩の炎症や高血圧にも効き目があります。とくに左手を意識的に使うと、右脳が活性化して潜在能力が開発され、中風の予防にも効きめがあるそうです。試してみない手はないですね。

2. 昼寝――体をいたわり午後も元気に
寝苦しい夜の寝不足は次の日にこたえます。睡眠不足を補い、午後も元気を保つには昼寝が一番。とはいっても、日本のオフィスの中ではむずかしいですね。じつは簡単な方法があります。自分のデスクの椅子に座り、背筋を伸ばし足は床に直角につけ、肩の力を抜いて手は垂らして体の前で重ね、目を閉じて5分から10分ぐらい静かにゆっくりと呼吸するだけ。これだけでも効果は抜群です。

3. 平静な心――「心頭滅却すれば火もまた凉」
中国には「心が平静であれば、暑さも自然に感じなくなる」という言い方があります。日本では、「心頭滅却すれば火もまた凉」でしょうか。うだるような暑さのもとでは気持ちも苛々するものです。暑さをしのぐには、まず心を平静にし、ゆったりとした気持ちで、何事にも焦らず緊張せず、興奮してせっかちにならず、神経を安らかな状態に保つことが大切なようです。

4. 緑豆(リョクトウ)――夏負け予防に最適な食べ物
緑豆は、のどの渇きを取り除き利尿を良くして、暑気払いや解熱・解毒の効用があります。緑豆に砂糖を少々加えて煮たスープは庶民が愛用する暑気払いと解熱の良薬です。また緑豆を加えて炊いたお粥は弱った胃にもやさしく、暑さを乗り切るのに最適な食べ物です。好みによってクコの実やハスの実を入れるといっそう効果があります。

緑豆粥


5. 西瓜――夏負け予防に最良の果物
西瓜は、のどの渇きを止め、利尿効果もあることから、暑さをしのぐのに好適な果物です。酒の飲みすぎによる二日酔いにも効き目があるといいます。

6. 苦瓜――夏負け予防に最適な野菜
苦瓜(ゴーヤー)は解熱、解毒、のどの渇きを抑えるなどの効用があり、暑気あたりや下痢を予防する作用もあるとされています。各種のアミノ酸とビタミン、ミネラルが豊富に含まれた苦瓜は、インシュリンによく似た物質も含んでいるので血糖値を下げる効果があり、糖尿病の予防治療にも有効です。

7. 生姜と酢――夏負け予防の調味料
「夏の生姜は医者いらず」などと言われる生姜や酢は、調味料としてだけでなく、殺菌効果もあります。このほか、生姜には胃を温める作用があり、酢には消化吸収を助けて食欲を増す効果もあるので、夏の食事にこれらを適当に加えると、味が良くなるだけでなく、下痢や腸炎などの病気を防ぐ効き目もあります。夏のこの季節、生姜をのせた冷奴や酢の物を食べたくなるのは、理にかなっているのですね。

8. 熱いお茶――熱さをもって暑さを制す
夏の暑さにこそ熱いお茶を…。緑茶やジャスミン茶を熱くして飲むのは、のどの渇きを抑え、利尿を良くし、体の熱を下げ、心を静めるなどといった効果があります。とかく冷たいものに手が伸びがちなこの季節ですが、そういうときこそ「熱さをもって暑さを制す」で、夏を乗り切ってみてください。


<編集部より>
連載開始にあたって