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ニュースレター(機関紙)

渡航医学のABC その6 海外赴任時の予防接種
NL09010105
医療情報、海外渡航



渡航医学のABC その6 海外赴任時の予防接種

渡航医学センター 西新橋クリニック 院長
日本渡航医学会 副理事長
元日本航空インターナショナル 主席医師
大越裕文

海外赴任が決まったら、すぐに準備を始めなければならないものの一つに予防接種があります。予防接種は、赴任者ご自身だけではなく、帯同されるご家族全員が必要です。
しかし、日本はワクチンの制度が複雑で、海外で広く流通している腸チフスワクチンや髄膜炎菌ワクチンなどが未承認であるために、必要な予防接種を受けるのはひと苦労です。
そこで今回は、効率よく予防接種がお受けいただける方法について紹介いたします。

黄熱ワクチンの接種
まず、渡航先の国が入国時に黄熱ワクチンの接種を義務づけているかどうかを調べてください。
・黄熱予防接種要求国http://www.forth.go.jp/tourist/useful/01_yobou.html
黄熱ワクチンの接種が義務づけられている場合、検疫所でお受けください。詳しくは検疫所のホームページを参照してください。なお、義務ではないものの、接種が推奨されている場合もできるだけ受けておきましょう。
・検疫所リストhttp://www.forth.go.jp/tourist/vaccine.html

注意)
黄熱ワクチンの接種は入国10日以上前に受けておかなければなりません。
黄熱ワクチンは生ワクチンですので、接種後27日間は他のワクチンの接種はできません。したがって、黄熱ワクチンの接種前に他の必要なワクチンを接種しておくことが必要です。
混み合う時期がありますので、予約は早めにとりましょう。

お子様の入学に必要なワクチン
帯同されるお子様が現地の学校に入学される場合、入学に必要な予防接種をすぐに受ける必要があります。また、必ず接種証明書(多くの場合は所定のフォームがあります)を作成してもらいましょう。国、州、学校によって異なりますので、入学を予定している学校の入学の手引きをよくお確かめください。日本で、未承認の髄膜炎菌ワクチンなどが要求される場合は、トラベルクリニックに早めに相談しましょう。
また、日本の定期予防接種は出発前に済ませておきましょう。

推奨ワクチンの接種
次は、赴任先の衛生状態、流行している感染症に合わせた予防接種を受けてください。
開発途上国の場合は、A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチン、破傷風ワクチン、狂犬病ワクチン、日本脳炎ワクチン、腸チフスワクチン、髄膜炎菌ワクチンなどが主に接種されています。腸チフスワクチン、髄膜炎菌ワクチンは、日本では未承認のワクチンです。
また、冬場はインフルエンザワクチンもできるだけ接種を受けておきましょう。


さらに詳しい情報は下記サイトをご参照ください。
・検疫所ホームページhttp://www.forth.go.jp/ 
・CDC Traveler's Health http://wwwn.cdc.gov/travel/destinationList.aspx

トラベルクリニックの活用
海外渡航用の予防接種を受ける場合は、トラベルクリニックに相談することをお勧めします。トラベルクリニックとは、海外渡航専門のクリニックです。日本ではまだなじみが少ないと思いますが、欧米では、広く周知されており、渡航者は気軽にトラベルクリニックを受診し、予防接種、予防薬、英文の紹介状などの医療サービスを受けていいます。日本でも大都市を中心に増え始めています。トラベルクリニックは、取り扱っているワクチンの種類が豊富で、日本では手に入らない腸チフスワクチン、髄膜炎菌ワクチン、狂犬病ワクチンなどを海外の一流メーカーから輸入しているクリニックもあります。接種後は、予防接種記録を発行してくれますので、渡航先での追加接種時に便利です。お子様の入学に必要な予防接種証明書の発行してくれます。

また、医療情報の提供、渡航中の注意のアドバイス、持病のある方へ渡航先の医療施設の紹介や英文の診断書・英文の紹介状も用意してくれます。

・渡航医学のABC その1 トラベルクリニックの積極的活用
http://jomf.or.jp//include/disp_text.php?type=n100&file=2008080105
・日本渡航医学会トラベルクリニック情報
http://www.travelmed.gr.jp/travel_clinic_index/travel_clinic_index.html
・検疫所ホームページ予防接種機関
http://www.forth.go.jp/tourist/vaccine-intro.html


まとめ
赴任が決まったら、すぐに予防接種の準備をしましょう。
黄熱ワクチンの接種が必要な場合、入国10日以上前に受けましょう。
その他のワクチンは、黄熱ワクチンの接種前に受けましょう。
お子様が現地の学校に入学される場合は、入学に必要な予防接種を受け、接種証明書(多くの場合は所定のフォームがあります)を作成してもらいましょう
トラベルクリニックを活用しましょう。

予防接種だけで、すべての感染症をカバーすることはできません。渡航中は、水や食べ物、蚊の対策も忘れずに行ってください。


編集部より:8月より渡航医学の専門家によるシリーズを開始しました。ご執筆頂く大越裕文先生は航空医学の専門家でもあります。読後の感想、意見、質問および今後取り上げて欲しい話題のリクエストなどを受け付けます。
ニュースレター連絡コーナーhttp://www.jomf.or.jp/ninq/index.htmlからご連絡お願い申し上げます。

著者のサイト:渡航医学センター 西新橋クリニック
http://www.tramedic.com
「渡航医学のABC」索引コーナー
http://www.jomf.or.jp/jyouhou/jigyou_iryou2/jigyou_iryou2_4.html#abc