• ホーム
  • 基金について
  • 海外医療情報
  • お勧めリンク集
  • よくある質問

ホーム > 海外医療情報 > ニュースレター(機関紙)

ニュースレター(機関紙)

渡航医学のABC その3 航空機旅行をより快適に(II)
NL08100105
医療情報、海外渡航



渡航医学のABC その3 航空機旅行をより快適に(II)

渡航医学センター 西新橋クリニック 院長
日本渡航医学会 副理事長
元日本航空インターナショナル 主席医師
大越裕文

前回のニュースでは、機内の環境と健康トラブルについて説明しましたので、今回は予防法について紹介いたします。

搭乗前の準備
飛行中の機内は、富士山の五合目で砂漠並みに乾燥しています。この環境の変化によるトラブルを避けるためには、事前の準備が重要です。

持病のある方や健康に不安のある方
まず、かかりつけの先生や産業保健スタッフについて相談してください。ご自身でも、航空機旅行に適しているかどうかはチェックしておきましょう。 ご不明な点がありましたら、航空会社あるいはトラベルクリニックにご相談ください。




緊急時やセキュリティーチェックに備えて、病名、既往歴、薬剤名、悪化時の対応を記載した英文の医療情報、必要に応じて心電図、血糖値などのデータを準備してください。
時差のある地域への旅行する場合、機内を含めた移動日の薬の使用方法ついて指示をもらいましょう
酸素吸入、特別食、座席の指定などのリクエストははやめに航空会社に連絡してくだい。 
常用薬と市販薬は、機内に携帯しましょう。薬の成分名が不明な粉薬はセキュリティーでトラブルとなる可能性があリますので、錠剤かカプセルにすることをお勧めします。
鼻がつまりやすい人は、中耳炎予防のために点鼻薬を用意しましょう。
コンタクトレンズを使用されている方は、めがねを準備してください。

一般的な注意
移動中の荷物は減らしましょう。スーツケースの宅配などを活用してください。
空港まで、余裕を持って移動しましょう。
旅行前に体調を整えておいてください。とくに、便秘はコントロールしてください。

お酒は控えめに!! 
飛行中の機内における一般的な注意

肌の露出の少ない、ゆったりとした服装で搭乗しましょう。
医療情報と常用薬を必ず機内へ持参してください。
持病のある方は、かかりつけの先生の注意事項をまもってください。
食事は少量にしておきましょう。
炭酸飲料は控えめにしてください。
適度な水分を補給しましょう。医師より水分制限の指示を受けていない人は、体重1Kg、1時間当たり、2mlが目安です。50Kgの方ですと、1時間に100mlになります。糖電解質飲料が脱水予防効果に優れています。
アルコールは控えめにしましょう。
コンタクトレンズを着用している人は、できるだけ眼鏡を着用してください。コンタクトレンズを使用する場合は、点眼を頻回に行ってください。
着席時はシートベルトを着用しましょう。
定期的に足の運動をしましょう。踵の上下運動が効果的です。機内を歩きまわることは、予期せぬ揺れに遭遇する危険があるために控えましょう。
具合が悪くなったら乗務員に相談しましょう。

機内でよくある健康トラブルの簡単な対処法
耳が痛い、顔が痛い:原因の多くは気圧の変化による中耳炎・副鼻腔。
* 耳抜きを繰り返し行ってください。簡単な方法はつばや水を飲みこむことです。鼻をつまむとより効果的です。うまくいかない場合は、点鼻薬を使ってからやり直してください。
* 飛行機が地上に着陸しても症状が続くようでしたら、すぐに耳鼻科を受診してください。中耳炎がよくなるまで、飛行機には搭乗できません。
腹が張って苦しい:胃腸の空気の膨張。
* 衣服・ベルト・下着をゆるめてください。
* 食事・炭酸飲料は控えましょう。
* 排便は我慢しないですませてください。
空酔い:飛行中の乗り物酔い
* 目を閉じて安静にしてください。
* 吐き気を起こすような臭いを避ける。
* 酔い止めの薬(トラベルミン)を内服してください。
立ちくらみ:飲食後に立ち上がろうとするときに、一時的に血圧が低下。
* 頭を低くして、しばらく動かないようにしましょう。
鼻血
* 小鼻をつまんで頭を前方に倒しましょう。
* 口で呼吸をしてください。
* 10分くらいおさえてください。止らなければ、ドクターを探してもらいましょう。

自分で対応できない時には、すぐに乗務員に相談してください!!
ちょっとした注意で、多くのトラブルは予防と対応が可能です!!



渡航医学センター 西新橋クリニックでは企業・団体むけのメールマガジンを開始しました。詳しくは下記URLよりホームページをご参照ください。


編集部より:8月より渡航医学の専門家によるシリーズを開始しました。ご執筆頂く大越裕文先生は航空医学の専門家でもあり前回から引き続き「航空機での旅」がテーマです。
読後の感想、意見、質問および今後取り上げて欲しい話題のリクエストなどを受け付けます。webmaster@jomf.or.jp 宛にメールでお送りください。
著者のサイト:渡航医学センター 西新橋クリニック
http://www.tramedic.com
「渡航医学のABC」索引コーナー
http://www.jomf.or.jp/jyouhou/jigyou_iryou2/jigyou_iryou2_4.html#abc