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ニュースレター(機関紙)

-躍進するインドで-  2.衛生への意識を
NL07030105
海外赴任、インド



-躍進するインドで-  2.衛生への意識を


【転勤妻】運営主宰者  大向貴子

いまでも牛が高速道路をのんびりと歩いている首都デリー。
運転の邪魔とばかりに、クラクションを四方八方から鳴らされてもまったく動じない。
野良犬と同様、ハエがまわりを飛び交う「野良牛」である。
近年政府が野良牛を捕獲し、地方へ移動させる運動を実施しているが、それでもまだまだだ。
原宿のようなデリーの若者に人気のショッピング街でも、牛が絶えず行き交っている。
排泄物はそのまま放置され、誰も気にしている様子はない。
こちらは踏まないようにと、気をつけて歩いているような状態である。
なんともまあ、のどかな光景のようにも思うが、外資ブランドが軒を連ねる街としては違和感を拭いきれない。
経済成長の先端と、昔ながらのインドが融合しているような不思議な感覚にとらわれる。



デリーの若者で賑わう街



街を汚くさせているのは牛や野良犬だけではない。
インド人独特の行為も関係している。

まず、平気で路上に唾を吐く。
男性のみならず、サリーを着た女性のなかでも、歩きながら唾を吐く人がいる。
大人が平気しているからこそ、当然のようにまだ幼い子供も同じ行為をするようになる。
道端で赤い吐き跡が残っているのをよく目にする。
これは「パーン」と呼ばれる食後の消化促進に噛む香辛料を吐き出した跡だ。
車を運転していても、顔だけ窓から出し、これを真っ赤な唾として勢いよく吐き出す。
バスの運転手や乗客でも同様である。
へたに車の窓を開けていたら、上からかけられるのではないかと思ってしまう。

そして、日本ではあまり馴染みのない手鼻をかむ習慣。
スーツ姿のビジネスマンが、歩きながら手鼻をかんでいる。
ティッシュやハンカチなど使う姿を、私はまだ目にしたことがない。
本人は道へ飛ばしているつもりだろうが、「スーツを汚すだろうに」とこちらが気になってしまう。
歩いていても車に乗っていても、気の抜けないインド生活である。

衛生への意識が大きく違うと感じるのは、屋外だけはない。
室内の飲食店でも客が食べている中、すぐ横で平気で拭き掃除・掃き掃除をはじめる。
ほこりがたつことや、目の前でゴミが出ることなど、まるでお構いなしである。
誰も文句など言わず、何事もないかのようにそのまま食べ続ける。
最初のうちは食欲すらも失せたが、気にしてももはやどうにもならない。
最近ではこちらも一切見ないものとして、食べ続けている。
我ながらたくましくなったものだと思う。

急速な経済成長をしている現在、近い将来経済大国になることは間違いないインド。
2016年度、夏季オリンピック開催地への立候補を表明している。
国際舞台として第一線に出るには、衛生への意識改革は多かれ少なかれ要求される。
インフラ整備が急がれるなか、保健衛生に関する教育も今後重要な点になるのではないだろうか。


サイト【転勤妻】http://www.tentsuma.com
【灼熱印度】連載中 http://www.faminet.net/india/
「-転勤妻- 現在そしてこれから」、「-躍進するインドで-」JOMFニュースレターバックナンバー
http://www.jomf.or.jp/jyouhou/jigyou_iryou2/jigyou_iryou2_4.html#m2