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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り
NL10030101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、医療事情

◆シンガポール

シンガポール日本人会クリニック
日暮 浩実

◇健康診断

日本では労働者の健康診断は、労働安全衛生法および労働安全衛生規則によって定められています。費用は事業主の負担が原則で、行わない場合には、健康診断義務違反(労働安全衛生法66条)となり、50万円以下の罰金となっています。

また、労働者を海外に六カ月以上派遣させる場合、派遣前及び派遣後に安衛則第四十四条第一項に示す健診を行わなければならないとされています。

学校も学校保健安全法により、就学時及び毎学年定期に健康診断を行うことが定められています(学校保健安全法11条~18条)。

社員や生徒の健康を維持管理することは、長期的な観点から、その団体にとって好都合なことかと思いますが、昨今の経済危機の中、経済的負担は確かに軽いものではないと思います。

こうした事情を鑑み、シンガポール日本人会クリニックでは、皆様によりお気軽にご利用していただけますように、健診の内容、価格の見直しをいたしました。さらに、当クリニックは昨年夏、施設を全面的に改装いたしており、1階に健康診断専用の部屋を設け、胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査はもちろんレントゲン検査などの検査も1階で行えるようにいたしました。レントゲン機器はデジタル化された最新のものになり、聴力測定ブース、番号表示呼出システムの導入もいたしております。
心も新たに、暖かく、柔らかい雰囲気で、スタッフ一同皆様のお越しをお持ち申し上げております。
年に1度の健康チェック、どうぞ、皆様のシンガポール日本人会クリニックをご利用下さい。

日本の定期健康診断の項目は以下のようなものです。当院では下記、成人向けの②から⑧までの全てのコースにこれらの項目が入っています。
既往歴、業務歴 、自覚症状、他覚症状 、
身長、体重、視力、聴力 、血圧
胸部エックス線検査、喀痰検査
貧血 、肝機能 、血中脂質検査 、血糖検査
尿検査
心電図検査

喀痰検査:実際には喀痰が出る人は少なく、採取できないことが多く、無理に採取しても唾液のみとなってしまうことが多いので、下記のコースの項目には含めておりません。健診の際にご希望の方には別途、特別検査としてお申し込みいただいております。

新しくなりました各コースのご説明を申し上げます。

① メタボチェック (M)
最近、体重が増えてきたかな?健康には自信があるんだけどちょっとチェックしておこうかなという方、または、とりあえずこれだけはやっておこうかなという方にお勧めです。医師の診察がない為、待ち時間が少なく30分ほどで終了致しますので、お忙しい方にも最適です。日本のメタボ健診の項目に準拠し、更に尿酸(痛風の原因)の検査を加えております。日本語レポートも最短で送付いたします。

② シンプルコース (S)
メタボチェックの項目に加えて、心電図、胸部レントゲン、医師の診察、相談が入っています。概ね35歳以下で、普段、健康に自信がある方はこのコースでも十分です。

③ 標準コース (A)
最も標準的なコースです。従来における当院のAコースと同じ内容です。どの年齢の方にもお勧めです。シンプルコースに加えて、便潜血、甲状腺機能, リウマチ因子、AB型肝炎抗体の検査が含まれています。

④ 標準プラスコース(Aプラス)
標準コースに更に、腫瘍マーカー、C型肝炎抗体、聴力検査、腹部超音波検査が含まれたデラックスなコースです。

⑤ バリウムコース (B)
標準コースに、バリウム(上部消化管X線)検査を含んだコースです。従来におけるBコースと同じ内容です。上部消化管もチェックしておきたいが、胃カメラはちょっと。。。という方にお勧めです。

⑥ バリウムプラスコース (Bプラス)
バリウムコースに更に、腫瘍マーカー、C型肝炎抗体、聴力検査、腹部超音波検査が含まれたデラックスなコースです。

⑦ 胃カメラコース (G)
標準コースに、胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査を含んだコースです。上部消化管もチェックしておきたい方にお勧めです。粘膜を直接、肉眼で観察したり、ピロリ菌や細胞の検査ができる点が優れています。シンガポールでは、肉体的苦痛を軽くするために、静脈麻酔をして、眠った状態で行うことが一般的です。(個人差はあります)

⑧ 胃カメラプラスコース (Gプラス)
胃カメラコースに腫瘍マーカー、C型肝炎抗体、聴力検査、腹部超音波検査が含まれた最もデラックスなコースです。

⑨ 子供コース(C)
下記の子供コースDに血液検査を加えたコースです。主に就学年齢が対象です。

⑩ 子供コース(D)
身体検査、尿、便検査、医師との診察になります。主に未就学児が対象です。

お値段や各コースの具体的な検査項目など更に詳しい情報はシンガポール日本人会クリニックのホームページ
http://www.japanese-clinic.com.sg/
をご参照ください。

*お車でお越しの方は、日本人会会館駐車場をお使いください。無料にてご利用いただけます。
*健康診断S、A、Aプラス、B、Bプラス、G、Gプラス、Cコースを受診された方は、下記の特典をご用意いたしております。いずれか一つをお選びください。
① 日本人会会館内のお食事券
② ビタミン剤、湿布などの商品類
③ Club Shopにてのお買い物券


お申し込み方法、その他ご不明な点、ご質問などがございましたら、ご遠慮なく当クリニックまでお問い合わせください。

シンガポール日本人会クリニック
住所:120 Adam Road, Singapore 289899
Tel:+65 6467 0070(日本語専用)、+65 6469 6488
Fax:+65 6467 1298
E-mail: clinic@jas.org.sg
受付時間:
月~金 9:00~12:00, 14:00~17:00
土   9:00~12:00




◆マニラ

マニラ日本人会診療所
小栗 千枝

◇尿路結石の再発予防

日本人では10人に1人が、一生のうちに尿路結石になると言われている。また、一回なると繰り返しやすく、10年間で約60%の人が再発する。

結石には、カルシウム結石(蓚酸カルシウム、燐酸カルシウム)と、非カルシウム結石(尿酸、燐酸マグネシウム・アンモニウム、シスチンなど)があり、カルシウム結石が全尿路結石の3分の2を占める。4mm以下であれば自然排石が期待できるが、それ以上では体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や内視鏡手術が必要になることがある。

結石ができる原因については、よく分かっていないことが多いが、体内の余剰物質が腎臓から排出されるときに結晶化するのではないかと考えられている。(余剰物質が多い、もしくは排出されやすい状況にある)
また、尿路結石のある人は、他の生活習慣病を合併していることも多い。

再発しないように今後の治療方針(食習慣や生活習慣、必要なら薬物治療)を決定するためにも、どの種類の結石かを知ることが特に重要と考えられている。尿から排石される事があれば、必ず取っておいて成分を分析する。
また、結石が小さく回収困難な場合も少なくないが、その場合は、それまでの画像診断、血液・尿検査や問診により、結石成分を推定する。全く推定不可能な場合は、蓚酸カルシウム結石として治療する。

尿路結石を起こしやすい病気、薬
最も多い蓚酸カルシウム結石の初発例、単発例については、基礎疾患がないことが多い。(言い方を変えれば、生活習慣が原因になっている可能性がある)

副甲状腺機能亢進症や腎尿細管性アシドーシスでは燐酸カルシウム結石が、高尿酸血症では尿酸結石が、尿路感染症では燐酸マグネシウム・アンモニウムやカーボネートアパタイト結石が、シスチン尿症ではシスチン結石が、それぞれできやすい。

副腎腫瘍などのステロイド異常症や膠原病などでステロイドが投与されている場合、また骨粗鬆症でカルシウム製剤や活性型ビタミンDが投与されている場合、カルシウム結石ができやすい。高尿酸血症で尿酸排泄促進剤が投与されている場合、尿酸結石ができやすい。

腸疾患(クローン病などの炎症性腸疾患、広範囲の小腸切除など)による蓚酸吸収障害では蓚酸含有結石ができやすい。回腸瘻では慢性的な下痢による脱水と重炭酸イオンの喪失による酸性尿のため尿酸結石ができやすい。

また、寝たきり状態の場合は、尿の停滞や尿路感染症のため結石ができやすい。

基礎疾患の治療とともに、可能性のある薬剤については変更が可能か主治医と相談する必要がある。

再発を予防するために
1) 飲水
結石の成分に関係なく飲水は重要である。食事以外で1日2L以上の水分を摂ることが勧められる。
清涼飲料水は多くの砂糖を含有し尿中カルシウム排泄を増加させるので避ける。コーヒーは尿中尿酸排泄を増加させるので避ける。アルコールの多量摂取は尿中尿酸排泄の増加や脱水を招きやすく、結石形成を促進するので避ける。特にビールは尿酸結石を作りやすい。
水や蓚酸含有量の少ない茶類(麦茶、ほうじ茶など)が勧められる。

2) 食事
バランスのとれた食事で、夕食から就寝までを4時間以上あけることが望ましい。

動物性蛋白質:動物性蛋白質の過剰摂取は、尿中カルシウム、蓚酸、尿酸排泄を増加させ、尿中クエン酸排泄を減少させ、カルシウム含有結石や尿酸結石を作りやすくする。
蛋白質の摂取量を体重1g/kg/日程度にし(体重50kgの人なら50g)、動物性蛋白の比率を50%以下にすることが望ましい。

カルシウム:カルシウムは腸管内で蓚酸と結合し糞便中に排泄させる。カルシウム摂取が少ないと腸管からの蓚酸の吸収が増え、尿中蓚酸が増え、蓚酸カルシウム結石を作りやすくする、と考えられている。結石患者のカルシウム摂取は不足傾向にある。適度な摂取(600~800mg/日)が望ましい。カルシウムは、牛乳や乳製品、骨ごと食べる魚、殻ごと食べるエビ、葉野菜などに多く含まれる。

※食品100g当たりのカルシウムの含有量(単位:mg)
干しエビ 7100煮干 2200ひじき(乾)1400パルメザンチーズ 1300
胡麻 1200桜エビ 690プロセスチーズ 630しらす(半乾燥)520
あゆ 480カマンベールチーズ 460いわし丸干し 440ししゃも 350
油揚げ 300かんもどき 270厚揚げ 240しそ 230
大根の葉 220京菜 210かぶの葉 190めざし 180
ほっけ開き 160豆みそ 150小松菜 150 


蓚酸:尿中蓚酸はカルシウム結石を作りやすくする。尿中蓚酸のうち10~15%が食物由来である。ほうれん草、たけのこ、チョコレート、紅茶には蓚酸が多いので過剰摂取は控える。

塩分:ナトリウムの過剰摂取は尿中カルシウム排泄を増やし、結石を作りやすくする。食塩摂取は10g/日程度が望ましい。

炭水化物:炭水化物(主に穀物)にはマグネシウムや食物繊維が多量に含まれ、結石を作りにくくすると考えられている。穀物を中心に摂取するようにする。一方、砂糖は尿中カルシウム排泄を増やし結石を作りやすくするので過剰摂取は控える。

野菜:穀物と同様、マグネシウムや食物繊維が多量に含まれている。結石患者の緑黄色野菜の摂取量は不足傾向にある。適度な野菜の摂取が勧められる。

3)薬物療法
尿酸結石やシスチン結石では薬物療法が有効である場合が多い。
尿酸結石には尿酸生成抑制薬(アロプリノール)や尿アルカリ化剤(クエン酸製剤)が、シスチン結石には尿アルカリ化剤(クエン酸製剤)やチオプロニンが投与されることがある。


<参考文献>
尿路結石症診療ガイドライン
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0022/1/0022_G0000058_GL.html


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この三月で、二年間の任務を無事に終えることができた。恵まれた環境で、毎日楽しく仕事をすることができたことを、関係者の方々に感謝したい。

患者さんと接していて、生活習慣病や癌が代表であるが、多くの人は自分で自分の病気をつくっているなぁ、とよく思う。
科学が発達しても、病気は減るどころか増える一方で、また、多くの病気は治らない。医師はいつも不足状態で、医療費はいつも国の財源を圧迫している。もうそろそろ、病気になってから治してもらうのではなく、病気にならないように、自分の身は自分で守る、という意識の変革が必要な時代がきているのではないかと思う。

私は28歳の時に大病を患い8カ月間入院した。やっと退院した時、神様からもらった命だなぁ・・・、と思ったのであるが、病気をしたから気づいただけであって、実は、病気なんかにならなくたって最初から神様からもらった命だったのだった。そのことに後から気づいた。

日本で、フィリピンで、そして世界中で、毎日多くの人が生まれ、毎日多くの人が、病気や、事故や、自殺や、飢えや、戦争で亡くなっている。
せっかくもらった命を精一杯大事に生きて欲しいと思う。

そして、私なりに、健康のあり方を人に伝えていける人でありたいと思う。これからも。

二年間お世話になった皆様、本当にありがとうございました。



◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
原 稔  

◇鎖骨を折りました

鎖骨を折りました。自分のです。
3月4日の夜、ラグビーの練習に参加。情けないことに、アップの段階で勝手に転がって折りました。左肩が地面に当たった時に“ゴリッ”と嫌な音が。翌朝、出勤後にレントゲンにて確認。肩鎖関節脱臼だけで済んでいる事を微かに期待していましたが、残念ながら鎖骨の端っこが折れていました。受け身をとったつもりだったので、落ち込みます。

よく患者さんを紹介する病院の整形外科を受診。今回は自分が患者です。これは貴重な体験と、ポジティブシンキングに努めつつ。
病院での流れは以下のとおりです。

① 受付
② 予約しておいた外来診察室へ(診察と共に、検査・処置など、以降の指示をもらいます。)
③ レントゲン受付
④ レントゲン料金支払い
⑤ レントゲン撮影
⑥ 処置(鎖骨の固定)の受付及び処置室使用料(?)支払い
⑦ 処置室(手術室)にて処置、内服処方
⑧ 診察料・処置料等支払い
⑨ 処方薬の受け取り、支払い


①から⑨までそれぞれが別の場所・窓口になっています。これを自分一人でこなすのは、外国人にはかなりハードルが高いと感じました。私は、強力助っ人にフォローされての受診です。

最も違和感があったのは、検査、処置それぞれの前に料金を支払うこと。日本だと最後にまとめて一括です。書類記入も煩雑。日本の運転免許センターの周りにある様な、書類作成代行業が成り立つのではないでしょうか。また、料金の高さは超一流です。自由診療とはいえ、驚きの金額でした。保険がなければ破産です。
これらのことは情報として知ってはいたのですが、今回自ら体験して、患者さんの気持ちがよく解りました。

ネガティブなことを先に書いてしまいましたが、診療のレベルは問題ないと感じました。清潔感も保たれています。
対応してくれたドクターはジャカルタで人気の整形外科医。①クラビクルバンドによる固定、②手術 の選択肢から、①を希望。現地の医療を肌で感じるという意味では②もありですが、仕事を休みたくないこともあって、安全策をとりました。

しばらく不自由な生活を余儀なくされますが、診療は通常どおり行います。ご迷惑をお掛けした方々に、この場をお借りしてお詫び申し上げます。ごめんなさい。

(以上)