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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り
NL09110101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、中国、医療事情

◆シンガポール

シンガポール日本人会クリニック
日暮 浩実

◇新型インフルエンザワクチン接種開始

シンガポール厚生省は9月半ばに、100万ドース分の新型インフルエンザのワクチンを確保したことを公表しました。新型インフルエンザのワクチンは全て政府の管理下にあり、一般のクリニックから、直接、製薬会社に発注することはできません(これは日本でも同じだと思います。)
ワクチンの購入先は当初はイギリスの大手製薬会社(GSK)のみでしたが、納入が12月以後の見通しとなっていたため、新たにオーストラリアの会社(CSL)から、ワクチンを購入することとし、20万ドース分が10月30日にシンガポールに納入され、11月3日から、政府系のクリニック(ポリクリニック*)で接種可能になりました。注射の値段は29シンガポールドル(別途7%税金)です。接種希望者が供給数を上回る場合には基礎疾患のある方や、妊婦が優先とされました。

10月27日、政府系以外の私立の医療施設(Pandemic prepared clinicが11月14日まで優先)にも必要数を国に知らせるようにとの通達が届きました。今回のワクチンは18歳未満の年少者に対しては、まだ、最終的な臨床試験の結果が出ていないとのことで、18才以上のみを対象とするということでした。
通達が来た当初は、ワクチンの納入期日や、注文した分が全て納入されるのかも不明(この点は今でも不明ですが、見込みとしては全て納入されそうです)でした。また、接種した患者様の氏名、ID番号は全て国への報告義務があり、過剰に注文した分があっても、返却や転売は不可能ということでしたので、予約を受け付けてからでないと注文ができず、注文分も確保できるかどうかわからないということで、現場も対応に苦慮し、皆様へのご理解を頂くことが難しい面もありました。
また、日本と同様10人分まとめたバイアルのため、一人分ずつ取り分けるという手間がかかること、一度使い始めると24時間以内に使い切らなくてはならないということなどから、かなり使い勝手が悪く、無駄が出る可能性もあるものとなっています。

当クリニックでは10月31日土曜日に日本人会の電子メールにて御案内をお出ししましたところ、直後から反応があり、休日の日曜日をはさんで月曜日夕方までの実質1.25日で500人を越える申し込みがあり、その週の終わりまでに合計で1100人強となりました。また、供給数がどれだけになるかわからないため、当クリニックでは妊婦や基礎疾患のあるハイリスクの方を優先とさせて頂きました。ワクチン接種は11月6日金曜日から開始しています。日本で妊婦やハイリスクの方から始めるという報道が繰り返しなされていたことが、功を奏しているのか、一般の方は多少遅くなっても仕方がないという認識があるようで、現時点**ではこの点に関して大きな混乱はありません

ちなみに当クリニックでは季節型に対するワクチンキャンペーンは10月1日から開始し、現時点**で1300件を越える申し込みがあります。

予約を取ってからの発注は、非効率的ですが、絶対数が足りないワクチンを国が過不足なく供給するためには必須な手間であると理解し、当院では国の指示を遵守しておりますが、こうしたルールを守らないクリニックもあり、対応に苦慮しております。

*ポリクリニックはシンガポール国立大学付属病院(NUH)と、シンガポール総合病院(SGH)を中核病院とする医療グループの出先の外来医療施設で、国の各地域に合計で18ヶ所設けられています。政府系のため、医療費が安価なこともあり、受診者も多く、急性呼吸器疾患の患者さんだけでも週に1万人から多いときには2万人以上を数えます。

**11月12日



◆マニラ

マニラ日本人会診療所
小栗 千枝

◇台風と洪水、レプトスピラ症

9月26日と10月3日にフィリピンを直撃した台風16号Ketsanaと台風17号Parmaで、マニラと周辺地域では840万人以上が被災し、849人が亡くなった。
10月27日の時点で、未だ27の地方自治体で約11万世帯が洪水の中にあり、12万人以上が避難所生活を強いられているという。

避難所の厳しい環境の中では伝染性疾患が流行し、その中でも多かったのが、呼吸器感染症(54%)、皮膚感染症、外傷(18%)、胃腸炎(コレラを含む)(14%)、インフルエンザ様疾患(7%)、肺炎(0.3%)であった。

また洪水の後(10月第2週)より、動物の尿を起因とする細菌感染症レプトスピラ症の患者が急増し、10月16日にフィリピン保健省から医療者向けにガイドライン(洪水地域での抗生物質の予防投与について)が出されたものの、感染者数は更に増加し、10月27日の保健省の報告によると、合計で2894人のレプトスピラ症の患者が発生し、そのうち210人が亡くなった。そして、その後も感染者数は増え続けているらしい。

レプトスピラ症
レプトスピラはスピロヘータに属する細菌で、げっ歯類などが保菌動物となる。感染動物の尿で汚染された水や土壌との接触、汚染された水や食物の飲食などで伝染する。人から人への伝染はまれである。
感染動物の尿中に排泄され、水中では何か月も生存可能である。中南米や東南アジアなどの熱帯、亜熱帯諸国では、尿に汚染された洪水に曝露することで大流行が起こることがある。

<症状>
1~2週間の潜伏期の後、発熱、激しい頭痛(前頭部、眼の後ろ)、筋肉痛(ふくらはぎ、背部、腹部など)、悪寒、結膜充血、腹痛、黄疸、皮膚や粘膜の出血、嘔吐、下痢などで発症する。
感染者の90%以上は比較的軽症で、5~10%で黄疸を伴い重症となる。(Weil症候群)
軽症の場合、インフルエンザと似ていることがある。死亡率はほとんどゼロである。
重症の場合は、初期は軽症と変わらないが、数日後に黄疸、腎機能不全、出血傾向などが出現し、透析が時に必要となる。死亡率も5~15%である。

<診断>
確定診断は血液培養で原因菌の分離、もしくは抗体価の上昇であるが、最近は血液(血清)の迅速検査が開発され診断の助けとなっている。
日本人会診療所にも迅速検査キットがあり、約20分でレプトスピラ抗体(IgG、IgM)の陽性、陰性が判定される。(検査費1000ペソ)

フィリピンなどの熱帯では、デング熱やマラリア、腸チフス、ウイルス性肝炎など発熱で始まる疾患が多く、それらとの鑑別が必要になる。臨床症状と、汚染された水との接触の機会があったかどうかが診断の手掛かりとなる。

<治療>
治療は抗生物質で、軽症ではDoxycyclineの経口投与、重症ではPenicillin Gの静脈内投与が勧められる。腎不全を伴う重症の場合、時に透析が必要になる。また輸血が必要になることもある。

<抗生物質の予防投与>
Doxycyclineが、非流行地域から来てレプトスピラに曝露した人に対し、ある程度の予防効果があると報告されている。また、ある調査では、高度の曝露地域において曝露した人についても、Doxycyclineがレプトスピラ症の予防に効果があったとしている。
大人(および12歳以上の小児)には200mgを週1回、小児(8~12歳)には100mgを週1回、曝露の1~2日前から開始し、曝露の間中、服用し続けることが望ましい。

被災地では、10月25日までに保健省より計18万人以上に予防投与としてDoxycycline(180万カプセル)が無料で配給された。
Low risk(汚染された水に1回だけ浸かり、皮膚に傷がない)の人に対してはDoxycycline200mg1回を曝露から24~72時間以内に、Moderate risk(汚染された水に1回だけ浸かり、皮膚に傷がある)の人に対してはDoxycycline200mg1日1回を3~5日間、High risk(傷の有無に関係なく汚染された水に持続的な曝露がある、または洪水の中で泳いだ、または汚染された水を飲用した)の人に対してはDoxycycline200mg週1回を曝露の間中、服用することとした。

また、入院が必要である貧困層に対しては無料で病棟が提供され、PhilHealth(保険)に加入していない人には助成金(透析の必要のないレプトスピラ症1人につき5000ペソ、透析の必要なレプトスピラ症1人につき20000ペソ)が出された。

なお、Doxycyclineは妊娠中や授乳中は禁忌である。また、8歳以下の小児に対する投与方法は確立されていない。肝臓、腎臓に問題のある人は主治医に相談する必要がある。

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レプトスピラ症は、学生の頃に習ったまま、日本では診る機会はほとんどない。(レプトスピラ症だけではなく、そういう病気は多い) 私が以前住んでいた沖縄ではたまに見られるらしい。そういえば、消化器の先生がレプトスピラ症の症例報告をしていたことがあった。あの時はあまり興味もなかったし、なにしろ朝早いカンファレンスで、眠くてあまり真面目に聞いていなかったのだった。今思えば、沖縄でも報告するくらい珍しいということだったのだろう。



◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
山本 正志  

◇性器ヘルペスの話

私がジャカルタに来て初めて経験した疾患の中に性器ヘルペスがあります。
性器ヘルペスに罹った場合大抵泌尿器科や皮膚科、産婦人科といった科を受診し内科(私)へ来ることはまずありません。

本年(2009年)4月から10月までで性器ヘルペスに罹りJJC医療相談室を訪れた患者さんは6人でSTD(性感染症)の中では性器クラミジアや淋菌感染症に次いで(とても少ないとはいえ)3番目に位置します。性器ヘルペスで医療相談室を訪れる患者さんは他の医療機関(たいてい内科)をあちこち巡った挙句治らず受診するケースが殆どで、性器ヘルペス特有の亀頭(ペニスの先端)や陰茎体部の小水疱はもはや潰れ、患部は潰瘍状態か瘡蓋(カサブタ)状態なっていました。

恥ずかしながら最初私はその診断がつかず、セックスのし過ぎか梅毒を疑い、同じクリニック内の皮膚科医を紹介しました。ところが同様の症状(性器の潰瘍と痛み)を持つ患者さんがその後も時々医療相談室を訪れ、その折での血液検査で抗体陽性(HSV2型IgM,IgG陽性)などでやっと診断できるようになりました。ジャカルタに来なければ私は一生性器ヘルペスを診る機会は無かったと思います。


ここで性器ヘルペスのおさらいをしたいと思います。
性器ヘルペスの原因はウイルス(単純ヘルペス1型、2型)で下半身に症状が出るものは主に2型(HSV2型)です。口唇ヘルペスを引き起こすのは1型(HSV1型)です。
感染すると4~10日の潜伏期間を経て30~50%に陰茎包皮の小水疱と有痛性の浅い潰瘍を発症します(顕性感染)。感染期間は外性器に病変のある2~3週間と言われています。
感染しても症状が出ないことがあり(不顕性感染)、そんな時パートナーへの感染が起こるようです。初感染の特徴的な症状として亀頭などに赤いぶつぶつや水疱、潰瘍ができ38度以上の発熱や痛み(女性の場合、排尿時痛)があります。

何も治療しなくても3週間ほどで治りますが抗ウイルス薬(アシクロビルなど)を使うと1週間ぐらいで治ります。治るといっても完治でなくウイルスの増殖や症状を抑えるだけで、疲労、アルコール多飲、長時間のストレス、月経前など心身の疲労やストレスがきっかけで再発する場合が1年以内で8割以上あるようです。

1年で6回以上再発する患者さんには再発抑制療法といって抗ヘルペスウイルス薬を継続して飲む治療法があり、日本でもこの治療法が認められています。

このように性器ヘルペスは根治できず、いつ再発するかわからず、パートナーにうつしてしまうかもしれない厄介な病気です。妊娠、出産を控えておられる女性の方でパートナーが性器ヘルペスに罹っている場合は担当医師にそのことを伝えておいた方が 良いでしょう。



◆大連

大連市中心医院日本人医療相談室
星野 眞二郎

◇ダイエット体験記(運動編)

以前のニュースレターにて“胃腸検査体験記”を御報告させて頂きました。今回は-その際に少し触れさせて頂きましたが-“ダイエット体験記(運動編)”を御報告させて頂きたいと思います。

“ウォーキングから開始”
2005年春に大連に赴任して以来、体重が5kgほど増えてしまったため(赴任時60kg、その後、半年ほどで65kgまで増加)、2年位前から、“ダイエット”を開始しました。とりあえず、無難なところで、“ウォーキング”から開始しました。当時は、“長い時間歩けば必ず痩せる”と信じて、ひたすら“長時間”歩き続けました。その当時は“歩くスピード”や“歩き方”、“姿勢”が“非常に重要である”ことを知らなかったため、“どんなに歩いても”、私の場合には、あまり“効果”が有りませんでした。

①“脂肪を効果的に燃焼させる”には“インナー・マッスル(“背筋”や“大腿筋”など)”を鍛える必要があること、②運動にはある程度の強度(負荷)が必要であること(例えば、“通常”の“腕立て伏せ”や“腹筋体操”は、たとえ1万回やっても効果は薄い-ということは意外と知られていません)、③“同じ運動方法”でも、“効果の出やすい方”と“効果の出にくい方”がいることを知らなかったのです。  

その後は平地ではなく、少し傾斜のある坂道や山道(自宅近くの大黒山という小さい山-高度1000m以下です)を歩くことを日課としました。院内の移動の際にも(患者さんと一緒の時以外は)エレベーターを極力使わずに、階段を上り下りするようにしました。これは、ある程度効果が有りました。しかし、“本格的な運動”に関しては、“山道を歩くのは週末しか出来ないこと”、“同じ道を歩くのでどうしても飽きてしまうこと”などを理由(口実)として頓挫してしまいました。

“自転車との出会い”
その後、特に“本格的な運動”をすることもない日々が過ぎたある休日、街の自転車屋さんの前を偶然通りかかりました(ちょうど昨年の夏-北京オリンピックが開催されていた時期です)。自転車屋にずらりと並ぶ“スポーツタイプ”の自転車(アメリカ製やヨーロッパ製のマウンテンバイク・ロードレーサー)を見た瞬間、思わず“ひとめ惚れ”してしまい、“衝動買い”をしてしまいました。中国の物価を考えた場合、決して安い買い物ではなく、非常に勇気のいる買い物でしたが、どうしてもその“誘惑”に勝つことは出来ませんでした。

自転車に乗るようになって初めて気付いたのですが、それまで歩いて、あるいはタクシーやバスなどで移動していた場所まで、“思い立った時に”行くことが出来るというのは、“行動範囲が一気に広がる”ような気がして、大変嬉しいものです(初めて、“自動車を初めて、自分1人で運転した時の気持ち”に近いかもしれません)。

“危険な思い”
自転車に乗る場合、“少し慣れてきた時が一番危ない”ことも経験しました(この点に関しては、自動車の運転と共通しているかもしれません)。当地を走る自動車は、こちらが想定もしないような方法で接近してくるのです(逆走、信号無視、停車中の車のドアが突然開くなど)。おまけに自動車が、歩行者や自転車を優先してくれることは基本的にないため、自分で避けないと“事故に巻き込まれる”可能性が“非常に高い”のです。 

実際、何度か危険な目に遭いましたが、幸い大きな事故には遭わずにいます。また、事故ではないのですが-自宅から20kmほど離れた“金石灘(海水浴場、テーマパーク、ゴルフ場、射撃場などが有るリゾート地)”付近で-その翌週に大連市内某所で-2週続けて転倒し、同じ場所(右肩~右前腕)を怪我しました。幸い、“かすり傷程度”で大事には至りませんでした(傷が予想以上に広かったため完治するのに2週間以上かかりました)。

“次々と起こるアクシデント” 
“今日は少し早起きをして遠出をしよう”と決めても、途中で“様々なアクシデント”が発生して、断念せざるを得ないことも度々有りました。

体験したアクシデントとしては、炎天下で、持参した飲料が底をつく、飲料ならびに食糧を補給しようとしたがあいにくコンビニが無い、タイヤがパンク-しかも修理屋が無い、変速器をつなぐ金属線が断線する、財布を落とすなど-が起こりました。しかし、飲料は多目に準備する、パンク修理キット・各種工具(空気入れ、スパナ、六角レンチなど)を持っていく、現金は2箇所以上に分散して保管するなど-お蔭様で、少しずつ“賢く”なりました。

長距離コースの場合、往路と比べると、帰路は身体的疲労がピークに達します。しかし、“空気と水と目標(無事に家にたどり着くという)-そして少しのお金があれば-人間は何とか生きていけるのだ-ということ”を実感することが出来ました。

“大連から旅順へ”
初めは自宅から、職場である“中心医院”、その後、“大連空港”、“大連市内”、そして、最終的には“旅順”にまで距離を伸ばしました (旅順への経路は旅順北路、旅順中路、旅順南路の3種類が有り、それぞれ距離や路面傾斜度、周囲の景色、そして危険度 [バスやタクシーの交通量]が違うため、行きと帰りの路を時間帯により適宜、変更する場合も有りました)。私の住む開発区から旅順までは片道70~80km、往復で140~160km、時間にして往復6~7時間ほどかかります(私の自転車は“マウンテンバイク”なのでタイヤ幅が太く、路面抵抗が大きいため、あまりスピードが出ませんが、軽量でタイヤ幅の細い“ロードレーサータイプ”であればもう少し速いと思います。ちなみに、“東京から160kmの距離”というのは“静岡付近”だそうです)。

“心拍数モニターを使ってみる”
自転車に乗る時に限らず、運動をする際には、必ず“心拍数モニター”を装着し、“ある程度の心拍数(目標心拍数)まで上がるよう”に“運動強度”を上げています(心拍数モニターは、胸周囲に巻くベルト式の“センサー”と腕時計式の“モニター”がセットになっています)。

心拍数は、“運動強度”の指標となる“酸素摂取量”と比例すると考えられています(目標心拍数は、心臓病のある方など-持病の有無、年齢等によって決まってきますが、最大心拍数は、一般的に“220-年齢”で計算することが出来ます)。

私の場合の“目標心拍数”は、計算上は“毎分180回程度”となりますが、実際には心拍数が“毎分160回”近くになると、少し息苦しくなります。
しかし、“心拍数”が増加するにつれて、自動車で言えば“エンジンの回転数”を上げれば上げるほど、自分の“体脂肪”、特に“内臓脂肪”が“ガソリン”のかわりにメラメラと“燃焼”しているというのは“地球環境”のみならず“自身の健康”にとっても良いことだと思いました。

“最大酸素摂取量(VO2Max)とは”
“スポーツ医学”の世界では、“最大酸素摂取量(VO2Max) (単位mL/kg/分)”という言葉が良く使われます。この“最大酸素摂取量”というのは、簡単に言うと“体力(瞬間的な筋力ではなく、長距離走などに必要ないわゆる持久力)の指標”です。
具体的には、“運動負荷試験”において、“それ以上(運動)負荷量を増加させても、空気中からの酸素摂取量が増加しなくなる点”、すなわち“1分間に、体内に取り込むことが出来る最大の酸素量”のことを指します。この値が大きい程、循環器系・呼吸器系の機能が高く、筋肉組織が良く発達していることを意味します。“最大酸素摂取量”は“心拍出量(心臓が1分間にどれだけの血液を全身に送り出すことが出来るか)”や“1回換気量(1回の呼吸で肺組織が何mlの換気を行うことが出来るか)”と関係が有ります。それ以外に“血液の酸素運搬能力”、“筋肉組織の毛細血管の発達”や“末梢組織での酸素利用率”などとも関係が有ります。“最大酸素摂取量”が大きいヒトは、マラソンのような“持久力”を必要とする種目で有利になります。

“メタボ”から“アスリートへ”
マラソンで有名な“瀬古選手”の“最大酸素摂取量”は82(mL/kg/分)、 バルセロナの“山下選手”の“最大酸素摂取量”は63(mL/kg/分)であるとされています(一般成人男子で40~45(mL/kg/分)程度、女子は35~40(mL/kg/分)程度です)。
“最大酸素摂取量”を正確に測定するには、“ガス分析機器”が必要となりますが、“12分走”から推定する事が出来ます(“VO2Maxと中距離走力は良い相関性を示す[Cooper et al,1968] ”。
VO2Max =0.0223X-11.878 (Xは“12分走”、つまり“12分間全力で走った距離[m]”)。

そこで、“瀬古選手はどれだけすごいのか?”、“自分の最大酸素摂取量はどれくらい有るのか”を調べてみました。
“最大酸素摂取量”を計算するためには、前述の“X”を調べる、つまり、“12分間全力で走る”必要が有るのです。

私の場合、X=2057(m)でしたので、VO2Maxは34(mL/kg/分)でした。一般成人男子の標準値[40~45(mL/kg/分)]を大きく下回る結果となりました(皆さんもストップウォッチを買ってきて、御自身の“VO2Max”を調べてみましょう)。

―“アスリート”への道は“果てしなく遠い”―

 
“まとめ”
最近、日本では“自転車通勤”をする方が男性のみならず、女性の間でも増えてきているそうです。
“満員電車の中でかく汗”の“不快感”と“自転車通勤でかく汗”の“爽快感”は“格段の違い”が有りそうですが、シャワー室と更衣室が完備されていない職場では、出社後そのまま仕事-というのは少し辛いかもしれません。

大連では11月になると気温も寒くなり、外出すること自体が億劫になりますし、強風や路面凍結など外面状況も厳しくなるので、自転車に乗るのは10月までで、ひとまず終わりにしました。 
今は、年明けの2月末までの3ヵ月間、室内で出来る自転車に替わる効果的な運動方法を考えています。

(以上)