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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り
NL09060101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、中国、医療事情

◆シンガポール

シンガポール日本人会クリニック
日暮 浩実

◇シンガポールの新型インフルエンザに関連した動き(2)(6月10日現在)

先月に引き続きまして、シンガポールの新型インフルエンザに関連した動きを紹介いたします。
5月26日、シンガポール厚生省(Ministry of Health, MOH)はシンガポールで最初の新型(H1N1)インフルエンザを確認しました。その翌日には更に3名が確認され、6月10日までに計18名の患者さんが確認されました。1名を除いて、全員海外(アメリカ、オーストラリア、メキシコ、フィリピン)からの帰国者です。その1名は、帰国後、新型インフルエンザを発症した人の家族で、車で空港まで迎えに行きその後も接触があった人でした。ここ数日(6月初旬)は発症者の中でオーストラリアからの帰国者が目立ちます。オーストラリアでの患者数が急速に増えている状況を反映していると思われます。

MOHは、航空機内で感染者が座った席の前後3列に座った方々の、追跡調査を実施しています。航空機の便名、感染者の座っていた座席の列が公表され、その前後3列に座っていた人は、MOHに連絡を取るように呼びかけがなされています。MOHのホームページのほか、STRATES TIMESという大新聞、CHANNEL NEW ASIAのインターネット版などが広報手段に利用されています。電話番号はフリーダイヤルが利用できるようになっています。

シンガポール政府は新型インフルエンザの発生状況から独自に、感染国、地域を指定しています。これは、感染源が特定できず、コミュニティーに感染が広がっているとみなされたことを意味します。これにはメキシコ、アメリカ合衆国、カナダが指定されていましたが、6月3日より、オーストラリアのビクトリア州およびメルボルン、日本の神戸、大阪、チリの3カ国、地域が指定されました。
これらの地域、国からの帰国者はシンガポール入国後7日間、健康観察を行い、かぜのような症状がでた場合には、特別の救急車(コール番号993)を呼んで、指定病院であるTan Tock Seng 病院で検査などを受けることが強く勧められています。
疑い患者さんの受け入れ先は、これまで、一括してTan Tock Seng 病院が行なっていましたが、6月11日の朝8時から一部変更となりました。変更内容は、16歳未満の子供、妊娠24週以後の妊婦はシンガポール最大の女性及び小児科病院であるKK Women's and Children's Hospitalで診る事になったということです。子供と同時に親が疑いの場合も、同病院で扱うとのことです。
 
シンガポール医師協会や厚生省主催で医師向けに、インフルエンザに関するセミナーが過去1ヶ月に3回開かれています。ちなみに第1回目は5月2日でした。また、4月27日から6月10日までで、各医師個人宛に、電子メール(及び、数日後には郵送にても)でインフルエンザに関する情報などが9通届いています。
国が小さいこともあり、情報の伝達がスムーズです。また、一般の医師が、セミナーなどを通して、直接政府の担当者と話し合いが出来るというのも、国が小さいことならではのメリットかと思います。
政府の決断、支持は迅速ですが、それに変更を加えることも早いので、医療者側としては常に新しい情報を得ていく必要があると感じています。

 

◆マニラ

マニラ日本人会診療所
小栗 千枝

◇インフルエンザ騒動

新型インフルエンザ、というのが流行っている。
現時点(6月初旬)で、もう1ヶ月余りになるが、全世界、報告されている数だけで二万人近く、しかし、実際には、その十倍以上とも言われている。

始まりは4月下旬、メキシコで豚インフルエンザで何人かが亡くなったというニュースからだった。若者も肺炎になって亡くなっているという報道に、世界が震撼した。
アメリカでも何人かが感染し、そのうちの一人が亡くなったことで、WHOはフェーズを5に上げた。

日本では大型連休を前にして空港での検疫が強化され、海外旅行をキャンセルした人も多かった。NHKニュースでは毎朝のように、厚生労働大臣が登場し国民に語りかけた。

その間、日本人会診療所にも毎日のように、フィリピン内からはもちろん日本からも問い合わせがあった。タミフルはどうしたら手に入る?新型インフルエンザ対応マスクは?日本人会診療所にはありますか?薬局に売っているタミフルの信憑性は? 慎重で心配性の日本人ならではか、様々な状況を想定した質問に、ひとつずつ分かる範囲で答えていった。大使館の医務官も、日本のゴールデンウイーク中にもかかわらず、電話の対応に追われ、大変だったそうである。


新型インフルエンザに有効と言われているタミフルは、この騒動の前は国家統制もなく、薬局で1箱1500ペソ(約3000円)程で処方箋の必要もなく売られていた。(以前、日本のいくつかの企業から問い合わせがあったときも、そう答えて安心されていたものである) しかし、フェーズが上がって、手に入れようとする人々が殺到したようで、すぐに値段が上がり、処方箋を持っていかないと買えないようになった。5月下旬にはフィリピン国内で第一号の感染者が報告されて、今はマカティ内の薬局のどこにも在庫はない。

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現在、マニラのいくつかの企業では、発熱があると会社に行ってはいけないことになっている、らしい。診療所を受診し、インフルエンザじゃないと医者が言ってくれないと会社にいけない、と何人かの患者さんに言われた。万が一、新型インフルエンザが1人でも出たら1週間操業停止にしないといけない、という会社もあるそうだ。また、接客業だから、もしインフルエンザなら休まないといけないので検査をお願いします、という人もいた。ただの軽い風邪の症状でも、患者さんからの要請で、通常より多くのインフルエンザ検査を指示した(実際は、陰性の人が大半だった)。
この新型インフルエンザ流行のためか、雨季になってから連日の大雨にもかかわらず、診療所には患者さんのいない時がなかった。

日本でも、神戸や大阪で流行があり、発熱外来はすぐにパンクし、弱毒性というのが分かったというのもあって、一般開業医でも受け入れられるようになったように、マニラでも当初、3か所の指定病院に行くようにとの指示であったが、検査希望者が増えて、すぐに対応が滞るようになり、5月末からは一般の病院でも受け入れられるようになった。(ただし検体の採取はするが、検査は指定病院に頼んでいるらしい) 
フィリピンの他の病院も、おそらく日本人会診療所と同じように、連日多くの患者さんがつめかけていたのではないだろうか。

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ドライバーに、インフルエンザが流行ったらお店が閉まるかもしれないからお米とかを買っておいた方がいいよ、と言ったら、そうなったら豚を食べるから大丈夫、と笑って返されたのは彼なりの冗談か、それとも・・・。 毎日の糧のために一生懸命働く人たち、おそらくそういう時には食べ物を皆で分け合うであろう人たち。1日2錠、1箱で5日分のタミフルは、彼らの5日分の給料にも相当する。彼らにとって、万が一のための食糧の備蓄も、タミフルの備蓄も、ただの他人事に過ぎないのだろう。

フィリピン国内で最初の感染者が報告されてから、すでに2週間が過ぎた(6月10日現在)。今のところ確定患者数は十数人らしいが、国内発生しているにもかかわらず、今もってまだ遺伝子(PCR)検査の対象は、インフルエンザ症状があり、かつ2週間以内に海外渡航歴のある人、ということになっている。そして、新型インフルエンザを疑った医者は患者さんに検査を受けるようにアドバイスするよう義務付けられているが、検査を受けるかどうかは患者さんの自由意志に任されているのがフィリピンの状況である。

そして、約5000ペソの遺伝子検査、この国では普通の人の半月分の給料にもなるだろうか。自費で受けられる人はそんなに多くはないはずだ。まして、その後入院となったら・・・

そう考えると、この確定患者数にどれくらいの信憑性があるのだろう。実際は、途上国では、報告されている人の何十倍、もしかすると何百倍もの感染者がいることだろう。
各国の確定患者数が一覧になった表があるが、日本にいた時とはこの表の見え方も意味するところもまったく違ってくる。国によって医療事情も対策も天と地ほども違う以上、仕方ないことなのかもしれない。他の国の事情も聞いてみたいものである。(国によっては、疑っても国内では検査すらできないところもあるのではないかと思う)

私が以前住んでいたカンボジア、そしてここフィリピンでも、病院に行きたくても、検査を受けたほうがいいことがわかっていても、そうできない多くの人びとがいるのである。
自分は医療従事者の一人として何が出来るだろう、と思う。

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自然に養ってもらっているくせに、自然に勝てる気でいる尊大な人間に対して、自然はいつも、ちっぽけな人間が想像もつかないやり方で、その前に立ちはだかる。

この号が出る頃、世界の状況はどうなっているだろう? そして、突然変異があって、ウイルスが強毒化することがないように、ただ祈るしかない。




★ ここで、医療機関を受診される方に、いくつかアドバイスを。

ふだん健康な方は、インフルエンザにかかっても、おそらく大丈夫です。受診するよりは、家で暖かくして寝ていた方がいいかもしれません。タミフルもたぶん必要ないと思います。むしろ、体の弱い人への感染源になるかもしれないことを意識して行動してください。
まずは普段の健康管理を、バランスのよい食事を。睡眠不足、お酒やタバコは、治癒過程を長引かせます。

この国では、同じく高熱で始まる感染症に、デング熱、腸チフス、肝炎などがありますが、その場合は、通常は風邪の症状はありません。熱だけがあって風邪の症状がないときは、インフルエンザではない可能性もあります。3日以上高熱が続く場合は、受診してください。

お子さん(18歳以下)でインフルエンザが疑われる場合、解熱剤にアスピリン(バファリン)は使わないでください。ライ症候群という脳症が起こることがあります。(ボルタレン、ポンタールなども同様)
また、デング熱であった場合も、アスピリンは血小板が固まるのを抑制し、症状を悪化させることがあります。
どうしても解熱剤が必要な場合、Paracetamol :パラセタモール(アセトアミノフェン、日本のカロナールやアンヒバ坐薬も同じ)を使ってください。フィリピンでは処方箋がなくても買えます。

持病のある人、とくに糖尿病、免疫の弱い人(ステロイドやインターフェロンなど投与中の人も)、風邪を引くとすぐに喘息になってしまう人、また高齢者や小さいお子さんへ。感染した場合、症状が重くなることが心配されますので、十分ご注意ください。電話相談で済むことなら、まずは電話を。受診されるときは、待ち時間は短い方がいいので、できれば前もってすいている時間をご確認ください。


そして全ての患者さんへ。受診する時にはマスクを着用ください。受診の後は手洗いを忘れずに。
そして、インフルエンザを疑わせる症状(寒気、関節痛、突然の発熱や風邪の症状)のあるときは、早めに受診してください。



◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
山本 正志  

◇STD(性感染症)が増えている?

(現状)
日本ではAIDS騒動以降減少傾向にあったSTDが、近年、淋病とクラミジア感染症を中心に増加傾向にあるという。私がジャカルタに着任して2ヶ月が経つが、その間JJC医療相談室を受診されたSTD患者は約20人(月平均10人)で、偶然かもしれないが、例年(月平均3,4人)と比べ急増している印象があるため今回STDをテーマとした。

JJC医療相談室におけるSTD受診者の現状を見ると、その殆どが淋菌性尿道炎とクラミジア感染症であり(その他精巣炎,ケジラミなど)受診理由(主訴)は、尿道分泌物(いわゆる膿汁)、排尿痛、残尿感、陰部不快感であった。
健診で腎機能障害を疑われ受診されたが、問診のみでSTDと診断がついた例もあった。またある患者は症状を自覚され受診はしたが、CSW(commercial sex worker)との性交渉は無く、oral sexのみであったから感染するはずがないと主張された。この患者は子宮頚部から淋菌が検出された女性の約8割は咽頭からも検出されること、つまり膣性交でなければ大丈夫という間違った認識をお持ちであった。

しかし、最近は病原性の強い淋菌は抗菌剤治療で徐々に消されてしまい、膿の出ない軽い淋菌感染例が増えており、また、女性もクラミジア同様8割が無症候性のようであるので、症状が軽くても十分に注意する必要がある。

(放置するとなぜいけないか)
クラミジアや淋菌は抗菌剤で治るからという理由で、さほど心配していない人が少なくないようであるが、それらに感染した状態ではAIDS罹患率が5倍になるというデータがある。また無症候性の淋菌感染やクラミジアは、卵管を閉塞し不妊症になる可能性も少なくない。

以下、そのことについて詳述したい。
淋病、クラミジア感染などで性器粘膜が荒れるとウイルス感染が起こりやすくなる。
ウイルス感染にはAIDSの他にHSV (性器ヘルペス)、HBV(B型肝炎)、HCV(C型肝炎)、HPV(尖圭コンジローマ)などがあり、21世紀はこれらのような根治治療が困難なウイルス性性感染症の時代と言われている。

HSV(性器ヘルペス)は感染後、神経に住み着くと一生消えることなく再発を繰り返す。
HBV(B型肝炎)は若者の間で広がり始めているようであるが、ワクチン予防接種が有効なのでお勧めしたい。
HCV(C型肝炎)はB型肝炎ほど性交渉でうつらないとされてきたが、上記感染で局部状態が悪いと主に若者の間に感染例が出つつあるようである。
HPV(尖圭コンジローマ)はヒト乳頭腫ウイルスによる感染で癌発生、特に子宮頸癌との深い関係が認められる。

(治療の問題点)
淋病やクラミジアでは治療に新キノロン系抗菌剤、新セフェム系抗菌剤、マクロライド系抗菌剤などが使われる。東南アジアではキノロン系やセファロスポリン系抗菌剤が日本ほどは多用されていないため、それら抗菌剤への耐性化はさほど進んでいないと言われてきたが、JJC医療相談室で、例えば新キノロン系抗菌剤を使ってみると、耐性化のためかは明確ではないが、効きが悪い例が散見される。今後の治療において、注視していく必要性を感じた。なお、マクロライド系抗菌剤は、クラミジアに有効で耐性化はあまり見られない印象である。

以上、STDに関する当地の現状と留意事項を述べたが、皆様には節度を持った行動と、万一STDが疑われる症状が現れた場合には、放置されずに早期の相談をお願い致します。



◆大連

大連市中心医院日本人医療相談室
星野 眞二郎

◇新型インフルエンザについて(2009年6月)

2009年5月11日、四川省において新型インフルエンザの中国国内で初めての感染例が報告され、その後、5月29日、広東省にて中国国内で初めての2次感染例が報告されました。
現在、患者発生地域は、これ以外の地域(北京市、福建省、上海市、湖南省、浙江省、山東省、山西省、河南省)にも拡大しつつあります。6月12日、遼寧省瀋陽市にて新型インフルエンザ患者1名が発生しました。
瀋陽市と同じ遼寧省に属する大連においても今後、予断を許せぬ状況になるかと思われますが、今一度、大連市内における発熱患者の受診の流れについて整理しておきたいと思います。
また、“中国国内の空港における健康申告カード提出について”ならびに“新型インフルエンザに関連してよくある問い合わせ(Q&A)”[在中国日本大使館からの情報]について追記致しました。

1. 大連市内の病院での受診後の流れ
(1)発熱外来が設置されている病院で専門の医師による診断が行われる。 
新型インフルエンザ指定病院全てに発熱外来があります

(2)同病院での診断の結果、新型インフルエンザ感染の疑いが高いと判断 
された場合、病院は区の疾病予防控制中心(CDC)に連絡する。区のCDCによる検査の結果、感染疑いがあると判断された場合、区のCDCは市のCDCに連絡する(この間、患者は発熱外来で待機する)

(3)市のCDCの専門家による再検査で、新型インフルエンザ感染の疑いが
高いと診断された場合、患者は「第六人民医院」に搬送され、同病院内で医療観察(最低7日間)が行われる

(4)最終的に新型インフルエンザではないとの診断結果が出れば退院が許可 
され、新型インフルエンザ感染との診断が出れば、同病院内で隔離及び治療を受けることになる

2. 中国政府の新型インフルエンザの症例定義と感染者等への対応
衛生部は、「ヒト感染豚インフルエンザ診療方案(2009)」及び「ヒト感染豚インフルエンザ予防コントロール技術指南(試行)」で、今回の新型インフルエンザの症例を定義するとともに、感染者等に対して以下の措置を講じる旨を公表しています。



[追記1:中国国内の空港における健康申告カード提出について]
中国政府は、新型インフルエンザの水際対策を強化しており、感染者が発生した国からの航空機に対する検疫措置、感染疑い例者に対する医学観察措置等を実施しています。
健康申告カードの提出について以下の通りですので、入国時の参考にしてください。
(1)健康申告カード(正式名称「出入境健康申告カード」)の提出は、「中華人民共和国国境衛生検疫法」の規定に基づくもので、提出を拒否したり、虚偽の申告をした場合には、法律に基づいて責任を問われることがあります

(2)健康申告カードは、中国へ入国する全ての者が提出する義務があります。提出場所は検疫ブースです。

(3)健康申告カードの記載事項は以下の事項です。
 ・姓名、性別、生年月日、国籍、パスポート番号、目的地、到着便名、到着便の座席
 ・中国国内での7日間の旅程、乗り継ぎ便名、中国国内の電話連絡先、緊急連絡先の名前及び電話番号
 ・7日以内に中国を離れる場合の期日、便名、目的地
 ・過去7日間に滞在した国及び都市、インフルエンザ症状がある者と密接な接触があったか。
 ・その他以下の症状があるか(発熱、咳、喉の痛み、筋肉痛、関節痛、鼻づまり、頭痛、腹痛、下痢、嘔吐、鼻水、呼吸困難、だるさ、その他の症状)

[追記2:新型インフルエンザに関連してよくある問い合わせ(Q&A)]
(在中国日本大使館からの情報)

問1 中国で、新型インフルエンザへの感染を疑われて、病院に隔離されたり医学観察下におかれるのはどういう場合でしょうか?

答:中国政府によれば、感染確定者及び次の「感染疑い例」に該当した方には当局の指定病院で隔離治療が行われることになります。
【感染疑い例】
(1)発病前7日以内に新型インフルエンザの疑い病例又は確定病例と密接な接触歴があり、インフルエンザ症状を発症している方
(2)発病前7日以内に新型インフルエンザが流行(ウィルスの持続的なヒトヒト感染がコミュニティで流行)している国家又は地区にいたことがあり、インフルエンザ症状を発症している方
(3)インフルエンザ症状が発症しており、A型インフルエンザ検査陽性で新型の可能性が排除できない方

問2 発熱症状やインフルエンザ症状が無くても隔離されることはあるのでしょうか?

答:あります。感染確定者が発生した場合、中国政府は、その方と何らかの形で密接な接触歴があると思われる方(家族、同居者、飛行機の同乗者、治療関係者等)に対して、7日間の医学観察を実施します。この場合、インフルエンザ症状の有無にかかわらず、その間は当局の指定する場所(ホテル等)に滞在することになります。

問3 飛行機で日本から中国に到着した時に発熱症状がある場合には、新型インフルエンザへの感染が疑われてそのまま病院に隔離されるのでしょうか?

答:中国政府は、国内への新型インフルエンザウィルスの流入を阻止するため、空港等における水際対策を強化していますが、日本は新型インフルエンザ感染者の発生国であることから、空港等における検疫強化の対象になっています。発熱症状があるからといって直ちに問1にいう新型インフルエンザの感染疑い例になるわけではありませんが、発熱症状(空港によっても違うようですが概ね37度以上)やインフルエンザ症状がある場合には、当局の求めによって空港近くの病院に移されて発熱原因の検査や必要な治療が行われることがあります。したがって、中国到着前にこのような症状がある方は無理をしないなどの注意が必要です。なお、検査結果が判明して問題がなければその時点で退院が認められることになります。

問4 医学観察の対象者になった場合にはどうなるのでしょうか?

答:医学観察の対象者になった場合、対象者は指定の場所(北京の場合はこれまでのところ国門路飯店と京林大厦)に移されます。医学観察期間は7日間で、この間は自由に外出することはできません。期間中は毎日2回、検温を実施するほか、インフルエンザ症状が発症しないかチェックをうけます。
なお、これまでの例をみると、宿泊費・食費・検査費用等は無料ですが、例えば電話代や個人の嗜好品の購入費用等、間接的な損害については自己負担になっています。

問5 中国への出張や旅行は取り止めた方がいいでしょうか?

答:新型インフルエンザは多くの国に広まっており、外務省では感染発生国に対して感染症危険情報を発出して注意を呼びかけています。中国での感染例は他国と比べて多い訳ではありませんが、感染者との密接接触者に対して7日間の医学観察が実施されると、旅行中や出張中にこれに巻き込まれる可能性がない訳ではありません。また、問3にあげたように、中国入国時に発熱症状がある方に対しては病院に移されて検査が行われる可能性もあります。出張や旅行の計画に当たっては、このような点も考慮して従来以上の注意が必要です。                                        

(以上)