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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り
NL04080101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、中国、医療事情

◆シンガポール

シンガポール日本人会診療所
吉田 泰司

◇近視

 シンガポールでは7月26日からeye care weekが始まりました。日本でも同じですがシンガポールでも近視が非常に多く問題になっています。シンガポールでは小学校1年生では30%、小学校6年生では60%が近視であるとの報告もあり、これは日本よりも大分多い数字です。シンガポールでは日本に比べて部屋が比較的大きく、照明が暗いことも要因かもしれません。

 近視の原因ははっきりとは解明されていませんが、遺伝的な要因と環境因子が複雑に絡み合っておこるようです。軽度の近視であれば、遺伝的な要因よりも環境がより強く関係していることもあります。勉強、読書、テレビ、コンピューターゲームなどには注意が必要です。正しい姿勢と時間、明るさなどに気をつけましょう。又20歳後半まで近視は進行しますので注意が必要です。

 治療としては眼鏡やコンタクトレンズが一般的です。コンタクトレンズではソフトをご使用の方は注意が必要です。第一にハードよりも装着感が良いので使われる事が多いのですが、それだけに何か角膜に障害が発生してもさほど痛くなくて異状が見過ごされ易いです。第二にハードよりも酸素透過性が悪いために角膜に傷が付き易く結果的に感染を起こし易くなります。ソフトの場合は使い捨てを使う事をお勧めします。

 また10年程前からは近視の治療としてレーザーによる治療も行われています。まず角膜表面を50-160マイクロメーターの厚さでフラップ状に切り取った後、レーザーをあてて角膜を削り屈折率を改善させます。そしてそのフラップを元に戻すという手術です。両眼で20分くらいでしょうか。合併症としてはこの角膜表面をフラップ状に切り取る時に薄くし過ぎたり、フラップ状でなく完全に切り取ってしまうことがあるようです。

 アメリカでは年間100万人がこのレーザーによる手術を受けているそうです。私も近視であり、眼鏡やコンタクトレンズは煩わしく感じています。もう少しこの手術が一般的になって日本でも保険でカバーできる様になったら(現在は30万くらい)是非受けてみたいものです。


◆マニラ

マニラ日本人会診療所
土田 穣

◇神経芽細胞腫スクリーニング

神経芽細胞腫は小児癌の一つで、おもに副腎や交換神経に生じる悪性腫瘍で身体の深いところに出来るため早期発見の難しい病気です。

幸いこの腫瘍は尿中のVMA(バニ-ルマンデル酸)やHVA(ホモバニリン酸)が増量することが多いのでこれを検査することにより、早期発見が可能です。

そのため、日本全国で早期発見のための検査が生後6ヶ月児を対象に昭和59年度以来、実施されてきました。

しかし、昨年8月に厚生労働省は、生後6ヶ月の検査で、神経芽細胞腫で亡くなる子供が少なくなるかどうかは議論が分かれる一方で、余分に神経芽細胞腫と診断され、本来必要のなかった治療を受ける事になる人がかなりいるという専門家の検討結果を受け、検査の時期を遅らせるなどの検討を行うことを条件として、生後6ヶ月検査事業の休止の通知がでましたことは、産業医はじめ企業労務管理者の皆様も既にご存知のことと思います。

このような経緯で今年度より上記検査を休止した地方自治体が多いと思います。

海外派遣にかかわる人事・労務管理者などにあられましては、派遣職員は勿論同伴家族、とりわけ随伴してゆく乳幼児の健康管理に対してもこれまでより以上に、ご配慮されていただきたく本稿を寄稿しました。

当該乳幼児が派遣前に日本で住まわれている管轄の保健所に、当該検査の実施予定月齢などをお問い合わせ下さるようご指導ください。

因みに、札幌市では1歳2ヶ月児を対象に実施している由です。
当国フィリピンでは従来かかる検査は致しておりませんし、当診療所でも実施しておりませんので、くれぐれもご留意下さい。
かかる事情をご存知でない方々の当地にいらしてからの上記問い合わせが少なくありません。
上記検査のご希望のお子さんをお持ちの派遣職員の方々は、なるべく赴任する前に同検査を受けるか、或いは一時帰国の際などに実施されるようお薦め致します。
 


◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
菊地 宏久  


◇「えっ! レントゲンが撮れるんですか?」「ワクチンが打てるんですか?」

受診患者さんからタイトルのようなご質問を何度もいただきます。ジャカルタ・ジャパン・クラブ医療相談室が、在インドネシア邦人の方々にいかに知られていないかを感じさせられます。そこで、皆様に少しでもお役に立つことができるようにと考え、当院の紹介をさせていただきます。

ジャカルタ・ジャパン・クラブ医療相談室はメディカロカと提携し、クリニック・メディカロカ(Clinic Medikaloka)内の一室にあります。メディカロカは外来専門総合クリニックで我々はここの設備(医療機器、検査、薬局等)を自由に利用することで機能しています。また、クリニック内の各専門医に診察の依頼も随時しています。ジャカルタ・ジャパン・クラブ医療相談室の特徴をいくつかお知らせします。

レントゲンシステム:インドネシアで随一の、極めて鮮明な画像を映し出す「デジタルX線画像診断システム」を導入しています。コンピューター処理により、体の構造に応じた画像の調整・加工ができ、一度の撮影により多くの情報が得られます。照射放射線量が少なくてすみます。現像が速く、撮影データをディスクやCDに保存することが可能です。

以下のような方はご相談ください:
咳、痰が改善しない、高血圧、心臓病、胸痛、背部痛、関節痛、打撲、腹痛など。

この4ヶ月間に診断した例;
肺癌、うっ血性心不全、胸膜炎、その他多くの呼吸器、心臓、整形外科的疾患など


最新のカラードップラー心臓・腹部超音波診断装置(エコー)を導入しています。
I. 心・血管エコー:リアルタイムに心臓の動きや血流が描出されます。以下のような病態の把握には欠かせない検査です。ご相談ください。
川崎病、心臓疾患、高血圧症、糖尿病、高脂血症、腎臓疾患、慢性閉塞性肺疾患、急性肺血栓塞栓症(エコノミー症候群)、頚部動脈疾患、大動脈疾患、胸痛、立ちくらみ、めまい、動悸など

この4ヶ月間に診断した例;肥大型心筋症、重症の心臓弁膜症、心筋梗塞、その他多くの心血管疾患。

II. 腹部・体表臓器エコーは、以下のような疾患に適応します。
肝臓疾患、胆嚢疾患、すい臓疾患、腎臓・尿管・膀胱疾患、前立腺疾患、卵巣・子宮疾患、腹部動脈疾患、甲状腺疾患、乳房疾患など。

この4ヶ月間に診断した例;膵臓腫瘍、胆嚢腫瘍、甲状腺腫瘍、肝腫瘍、卵巣腫瘍、甲状腺腫瘍、その他多くの良性疾患

検査室
検査室には、顕微鏡検査はもちろんのこと、オートマティクアナライザーや各種の検査装置が整っています。
・便潜血、寄生虫卵、アメーバ顕微鏡検査、デング熱抗体検査、マラリア顕微鏡検査、
血算(ヘモグロビン、白血球、血小板など)、尿検査等は、30分以内で判明します。
・ 肝機能、腎機能、尿酸値、コレステロール・中性脂肪等は数時間で結果が出ます。

ワクチンは日本で打つべき疾患に対しては全てカバーできています。さらに腸チフス、インフルエンザb菌(Hib)も可能です。詳細はお気軽にご相談ください。

当地の専門医(クリニック・メディカロカ)も待機しています
内科、外科、整形外科、小児科、産科婦人科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科、歯科、放射線科、循環器科、神経科、消化器内科、物理療法科、代謝疾患・小児栄養科

上記の専門医たちと頻回にミーティングをしています。多くの知識・経験を持ち合うことでさらに的確な診断に結びつきます。当地にも優秀な医師が多くいます。   
当地の医療環境を日本と比較して批判ばかりしていても病気はよくなりません。当地の力をできるだけ有効に提供してもらうことを考えるべきだと考えています。

(追記)
上記のように、この4ヶ月間だけでもかなり深刻な病気が当地で診断されています。日本での健康診断を受けっぱなしにせず、結果説明とその後のフォローすべき点についても必ず主治医から指導を受けてください。駐在員を派遣する会社の担当者の方々にも、そのような体制づくりをお願いいたします。


◆大連

大連市中心医院日本人医療相談室
横矢 佳明

◇アジアカップに思うこと

今年の日本は酷暑で台風が非常に多く日本を通過するという異常気象らしいですが、ここ大連でもその影響があるのか例年になく雨が降っています。ほとんど日本の梅雨のような感じで毎日が雨です。実際この20年ほどで7月の降水量は最も多いとのことで、確かに私が赴任して以来3度目の夏ですがこのような天気は初めてです。いつもは降水量が少ないため取水制限されているのですが今年はそのようなこともなく自由に水が使えるので便利といえば便利ですが、外出することもままならず家に閉じこもりがちになっています。

さて日本でも話題になったサッカーアジアカップの日本へのブーイング問題ですが、大連でも非常に問題にはなっています。大連は日本に対する印象が比較的よい場所のはずですが、このような問題が起こればやはり反日感情が出てくるようです。

外食先でサッカーの試合を観戦していたところ相手チームが得点を入れると店全体が響くほどの声で皆が喜び、日本チームが得点を入れるとブーイングが鳴り響きます。私と友人が日本チームを応援しようものなら非常に雰囲気が悪くなり出て行かざるを得ないような状態でした。

このような状況を中国人の友人に話してもバツが悪そうな顔をするものの基本的には「日本は戦後の責任を果たしてない」というスタンスで、帰国した際に見た日本のテレビもしくは新聞での一般的な日本人の意見とは大きくすれ違ったものでした。

2年半大連に住んでみて中国・中国人と付き合ってきましたが、日本での一般的な意見を聞く(読む)たびごとに日本人は中国を理解していないと感じます。もちろん中国での一般的な意見も同じように日本人を理解しているとは思えないような意見が大半だと感じました。この事件で異文化間の相互理解の難しさを改めて感じました。