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ニュースレター(機関紙)

JOMF派遣医師便り
NL03040101
シンガポール、フィリピン、インドネシア、中国、医療事情

◆シンガポール

シンガポール日本人会診療所
吉田 泰司

*医師交代により今月号は休載とします。

◆マニラ

マニラ日本人会診療所
土田 譲

*医師交代により今月号は休載とします。

◆ジャカルタ

ジャカルタ・ジャパンクラブ医療相談室
横内 敬二

◇皮下蜂窩織炎

高温多湿の熱帯地方は細菌の発育に適した環境のため、日本では高齢者、糖尿病や悪性腫瘍など免疫の低下している人以外にはあまり見られない皮下の蜂窩織炎をしばしば経験します。皮膚の細菌感染症としては、いわゆるおでき(癰)やとびひ(伝染性膿痂疹)、丹毒、感染性粉瘤などがありますが、蜂窩織炎は傷から侵入した化膿性細菌が皮下の網目状の疎性結合組織を這い進展する急性びまん性化膿性疾患です。

病原菌は皮膚に常在している黄色ブドウ球菌が大部分で、部位は四肢の皮膚に発症することが多く、炎症は広範囲に波及し、表面の皮膚には発赤、腫脹、疼痛、熱感が出現します。炎症がひどくなると全身の発熱を伴い、さらに進行すると筋膜炎や血中に細菌が入り敗血症などになり重症化する場合があり注意を要します。

治療は、病変が皮下に存在しているため外用剤は無効で、ペニシリン系やセフェム系などの抗生物質の内服治療が第一選択です。菌の侵入部位に膿瘍を形成している場合には切開排膿が必要となります。

最近、メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が問題となっていますが、今までのところ、抗生物質に耐性を示した例は無く、経過は良好で重症化した人はありません。予防は、たとえ軽度の擦過傷や虫刺され程度でも必ず消毒する事が大切で、もし傷の周囲が赤く腫れてくるようなら早目に受診することが必要です。

◆大連

大連市中心医院日本人医療相談室
横矢 佳明

◇非典型性肺炎の流行について

最近中国南部を中心に原因が明らかではない非典型性肺炎が流行しております。WHOでは世界中で散発している動揺の症状・所見の認められる重症急性呼吸器症候群(SARS)と同一のものと考えており、その傾向と対策について発表されました。

傾向に関しては発生者・死亡者の8割強が香港も含めての中国広東省で発生しており、その他の流行地域もシンガポール・ベトナム・米国・カナダと香港と関係の深い地域であることから発生源は広東省近辺である可能性は否定できません。

中国国内ではWHOが発表している以外には明らかなデータ収集も難しい状態ですが、北京・山東省でも発生しているという発表はなされています。しかし、その他の流行地域の状況を考えてみるに中国国内でも被害が拡大している可能性はあります。

当地大連でもこの疾患に関しての問い合わせが非常に増加しております。今のところ市衛生部当局の発表では感染者は一人も発生していないとのことでした。(4月4日現在)もちろん、当相談室のある大連中心医院にも患者は発生していません。

しかしながら、広東省は中国の日系企業が非常に集積している地方であることから、当地大連の企業と連携していることが非常に多く出張などは多数あります。また、広州・香港などへの移動に関しても週21便と比較的多いと考えられるために感染者が出てくる可能性があります。

これらに関して過敏になられている方もいらっしゃいますが原因が明らかでない以上感染症に対する基本的な対策を行っていくしか方法がありません。

それらは
①不要・不急の用件にて広東省近辺には出張・旅行などは行わない。
②手洗い・うがいの励行
③発熱・咳・呼吸困難などの症状が発生したものは速やかに医師の診察を受ける
などです。

感染症一般に言えることですが感染してからよりも予防が非常に重要です。上記のような状況の中、当相談室でも大連在住日本人向けに過剰な反応は避け、上記に書かれている一般的な対策を取られるように広報しております。